〇亀製麺にて、赤いきつねと緑のたぬきを食べました。
尻鳥雅晶
さすが〇亀製麺(伏字になっていない)さすまる~!
私は、うどんチェーン店の〇亀製麺が好きです。
昨日、12月1日にもランチにて食べてしまいました。うどんはご存じの通り炭水化物なので、食べ過ぎると最愛の奥様に怒られてしまうのですが、毎月一日は恒例「釜揚げうどん半額デー」なのです! これを逃すワケにはまいりません!
入店後、まず備え付けの消毒液にて念入りに手をこすります。並ぶことしばし、いよいよ
「釜揚げ大、天つゆ、
マニアには常識ですが、〇亀では天つゆはタダ。神速にて品がサーブされたら、すばやくトレイにセット。お湯に浸かったうどんの大きな桶、うどん用の汁椀、天つゆの汁椀、ドンブリ、あっ、天ぷら用の四角皿が乗るスペースがない!などと騒ぐほど素人ではありません。なんと四角皿、大うどん桶の上にピッタリ収まるのです。さすが、計算してるな〇亀!
天ぷら選択は不覚にも3秒ほど迷いましたが、ここは定番の巨大な野菜かきあげにしておきましょう。合計料金は何と340円(税込)! 天ぷらを無料の天かすに互換すれば、釜揚げ大の200円だけ、大ではなく並にすれば140円ですぞ。おいおい、大丈夫か〇亀? えっ、お客様の笑顔が利益です、とな?
空耳まで聞こえるほどヤバいテンションです!
なお価格は発表当時のものです!
楽しい準備はまだまだ続きます。うどんが伸びないよう急げ急げ! おつりとクーポンを受け取ったら、レジ横にてキッズ用お椀をひとつ、四角皿のかきあげの隣に置きます。ネギをそのお椀に山盛り、その上に天かすアンドすりゴマ少々。天つゆ椀にもネギたっぷり。紙コップとドンブリに冷水を注ぎ、ワサビふたつ、スプーンひとつ取ります。トレイは満載、もう何も乗りません。
さて、席は、と。親子連れの隣が空いています。このヒトたちも釜揚げうどん大を注文したようです。同志よ。でも彼らは桶に直接、山盛りネギを入れてますね。好みによりますが、私はネギ味一色になってしまうのが個人的にベターではないので、そのメソッドを選択しません。
目を光らせて(たぶん本当に光っていると思います)、テーブルに置いてある備品を確認。割り箸・紙ナプキン・各種薬味、すべて揃っています。なお、店舗によってサービス品の提供方法は違うので、初めて入る店には注文前に確認するのがこの業界の
カッ!(目を見開く音)
いただきますぅ!
ずるずるずる…… うどんを下品に啜ることは、なんと罪深くも美味いことでしょうか。ときおりドンブリの冷水で締めた麺にワサビをつけるのも良し。キッズ椀のネギ山に、だしソース・七味・天つゆをかけた即席ネギサラダもイケます。かきあげの油が浮かぶ天つゆと、純つゆとの交互浴も欠かせません。ああ、うどん三昧!
げふっ、ごちそうさま。
でも、今日も美味しく楽しく頂戴いたしました。
それにしても〇亀さんには、ホントお世話になっています。感謝感激雨アラレ。うどん弁当も助かってます。汁がこぼれやすいけど。定番の他にも、期間限定メニューも楽しみにしています。タルタル鶏やあさりうどんも良いけど、つい先日、限定トマトカレーうどんにリッチにもエビ天を漬けたら最高でした。再登場希望!
うどん札という名前のクーポンを集めて貰うメニユーも気が利いています。私はガラケーなので使えませんが、アプリのクーポンを利用されているかたも多いようですね。さすが〇亀製麺。さすまる~!
ああ。もちろん。批判はあると思いますよ。
たとえ店がOKしてても下品だろ、とか、食べ物で遊ぶな、とか、チェーン店ごとき、とか、恥ずかしげもなく老害が、とか。老害言うな。
半額デーのニュース題名に【乞食速報】なんて付けているサイトの例も、私は実際に目にしています。ひどい。
今これを読んでいる、貴方は違うだろうけど。
私は〇亀は好きだけど、カップ麺もよく食べる(そして奥様に叱られる)し、夫婦でホテルのレストランディナーにも行きます。うどん県に行ったことは無いけれど、ラーメンのルーツのひとつと言われる海外の店に行ったことがあります。
私は、人間以外のモノを「好き」だとは言っても、それとは違うモノの楽しみも知っていて、そのモノもまた別途に「好き」だと言うことができます。
それは、貴方もそうですよね?
さらに、私は知っています。
異世界モノでも恋愛モノでも、レベルが段違いな作家たちが書いた面白い小説が世界に溢れていることを、知っています。図書館のようにそれらを無料で読む方法もあることを、知っています。
それでも、私はカクヨムのようなフリー小説投稿サイトが「好き」です。まあ、カップ麺のように、ハマりすぎるとヤバいジャンクフードの一種として、ですが。
貴方が、
むやみに誰かの「好き」を
可哀想なヒトではありませんように。
私自身の自戒と自虐を込めて、
お祈りいたします。
おっと、忘れるところでした。赤いきつねと緑のたぬきの件。
〇亀製麺の温かいうどんは、だしが関西風で美味いのです。特に、きつねうどん。甘く煮たお揚げから染み出すタレと、お汁とのセメギあいのバランスが良いのです。冬にはお揚げの上に少々の七味もかけます。甘味に辛味のアクセントが加わるピーキーな風味に、かけがえのない季節を感じるのですよ。
ただ私は、きつねうどんに天ぷらや天カスを安易に入れてしまうのを
えっ、おかわりしろ? そうしたこともありますが(したのかよ)、今度は二杯目の途中でアブラみが欲しくなる(なるのかよ)のです。それに注文の時間を挟むと胃が膨らんで多く感じるし、最初から二杯頼むと冷めるし伸びるし。ああ、欲望に挟まれたこの身が裁かれる。まことに「多かあ食わねえ、たった一膳」(まさかの落語オチ)でありますよ。
しかーし! そんなワガママを叶える方法を、私は先週、ついに発見しました。
それは、釜揚げを食べるときと同じように、別のドンブリを使うメソッドです。ここに大盛きつねうどんの半分の麺と汁を移し、お揚げのほうに七味、移したほうに天カスとネギを入れたら、ほら、そこには……
はにかんで赤いきつねうどんと、艶めく緑のたぬきうどん。
〇亀製麺にて、赤いきつねと緑のたぬきを食べました。 尻鳥雅晶 @ibarikobuta
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます