物語と夢

物語とはなんて度数の高いお酒なのだろう

誰かの見せる幻想で満たされた気になる

新品鞄のエアキャップ

密度はないけど面積で埋めてくれる

それがどれだけ嬉しい事か

救われている事か

暗闇でも側に誰も居なくてもいつもそこだけは綺麗

好き 嬉しい ずっと大切

虚でも良いから抱きしめれば

寂しさも紛らわせられるから

一人で立てる

空気が抜けてしまったのならば

また何度でも世界を詰めてしまえば良い

今までも、きっとこれからもそうしていくのだろう

紛い物の宝箱を抱きしめて在り続ける

幸か不幸かは自分で決める


ある夢がある

誰にも内緒で、されどたった一人に伝えたいと願っている夢が

物語を読むと眩しさに目が眩み涙が出る

痛くて、煌めいてて、不安で、憧れで


わたしは笑って物語に幕を下ろすが出来るのだろうか

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[詩] (仮名) @syabukutte

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