Prologue 04
「美しい上にかっこいいなんて反則だわ。ね、蜜香?」
「…オネエじゃなければもっといいんだけどね」
まぁ、オネエじゃないからといってあの人が雲の上の存在であることは変わらないんだけど。
「そんなことよりほら、私達もそろそろ仕事に戻ろ」
久我社長はあくまでも目の保養。
私みたいな凡人が相手にされるわけないんだよ、うん。
「ふわぁ…」
ある程度仕事も終え時計を見てみれば、丁度帰宅時間になろうとしていた。
家で残りの資料はまとめて、お風呂に入って…そのあとビールでも飲もうかな。
幸せっ!
「じゃ、お先に」
そんなことを考えながら、ゆめと虎ちゃんに軽く合図する。
社長のようにすべてにおいて恵まれているわけじゃないけれど、こういう小さなことに幸せを感じて。
それだけで満足だったし、そんなありきたりな幸せがこれからも続くと思ってた。
「あ、支倉ちゃん。今帰りかしら?」
「…え、社長?」
だからまさか、誰がこんなこと想像しただろうか。
「丁度良かったわ。一緒に来てちょうだい」
―――今日から私の人生が一変する、なんて。
オネエが野獣になるときは。 胡桃 @walnut01
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。オネエが野獣になるときは。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます