竜を信仰すると言う国を舞台にして始まる異世界ファンタジー。
世界観としては何処か重々しさや戦いと血の匂いの漂う重厚な雰囲気を感じるのですが、そこに生きるキャラたちはみな生き生きとしていて非常に魅力的です。
主人公クインとその師であるリピューテリア、可愛いクインの妹達、竜殺しの騎士に邪神官の女達と、個性豊かなキャラたちの掛け合いが楽しい日常パートに、迫力と緊張感のある描写がカッコいい戦闘シーンと、物語の展開もメリハリが効いていて飽きさせないものになっていて巧みです。
途中読んでいて「?」と気になった描写もあるのですが、そうした違和感すら後になってから「あれはこう言うことだったのか!!」と納得の行く伏線回収がされるので、気持ち良く読めるのも本作の特徴だと思います。
張り巡らされた伏線の回収、徐々に明らかになっていく世界やキャラクターの秘密など、どうなっていくのか今後の展開が非常に気になる面白い作品です。続きを楽しみにしています。