まばゆい光が満ちる朝は、星たちの聖域だ
まばゆい光が満ちる朝は、星たちの聖域だ。夜にとじこめられた花の手は、何処にも届かない。
今宵もまた、ひとりの生徒が柩を抜け出す。彼女の衝動はいつものことだ。教師は闇に溶ける影を拾い、中庭にたたずむ少女の背に声をかけた。
「夜明けの向こうに行きたいですか」
「先生は、"朝"を知っているの」
2022/6/28
花ねむるサナトリウム
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