最後の1頁にたどり着く前に、少年は眠りについてしまった

最後の1頁にたどり着く前に、少年は眠りについてしまった。1日限りの外出を許された彼は、たくさんのたからものを抱えて戻ってきた。

「これ、全部異国の物語なの」

カノープスが翳す洋燈のあかりが、物語のかけらを照らし出す。

「先生にも読めない字があるって本当?地図に載っていない国の話なのかな」


2022/6/12

星満つるギムナジウム

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