そうやって、すぐ強がる。あなたの悪い癖だ

「ずっと眠っていないんだろう」

少年の手がレースのカーテンにふれる。やわらかな朝日を遮って、淡い影がうまれた。

「大丈夫ですよ、ミモザ」

「そうやって、すぐ強がる。あなたの悪い癖だ」

ルノ・ルミナスはソファに身を横たえ天井を見つめた。眠り方は、随分と昔に忘れてしまった。

「おやすみ、先生」


2022/6/13

星満つるギムナジウム

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