秘密

 食事を終えてから、ローガ達は水浴びをすることになった。

 場所は火葬を行っている近くの河原である。


 火葬の遺灰が溶け込み、腐りかけの死体が流される川の水で身体を清めるのだが、これは平時でもさして珍しい事では無い。その為気にするものは誰もいなかった。聖なる川へと続く川の水が、汚い(不浄)わけがないという考えである。


 加えて、連日の雨で水量を増した川の水は茶色く濁っており、流量も多い為に多少の危険はあったのだが、兵士達は流れの緩くなるカーブの内側を利用して、うまいこと身を清めていた。

 彼らにとっては、それだけの危険を冒してでも堪能したい貴重な時間なのだ。

 なぜかと言えば、彼ら兵士達の身体は、不衛生な環境によってそこらじゅうに垢が溜まり、シラミが沸いて、染みついた泥は擦っても落ちない程になっている。彼ら自身にはもう鼻が曲がって感じ取ることも叶わなかったが、ひどい悪臭を放ってさえいた。

 清潔は彼らにとって生死を分けるものでもあるので、大いに重要な事なのだ。


 また、川辺は彼ら兵士達にとっての憩いの場にもなっている。火を焚いて肉を食う者や、酒を飲み交わして騒ぐ者、サーランギ(弦楽器の一種)を手に民謡を口ずさむ者など、皆思い思いに過ごしていた。

 隊の男達は、川辺に手ごろな岩を見つけて椅子代わりにし、半裸で酒とタバコを囲んでいるところである。


「おーいプラカシュ! お前に手紙が届いているぞ」


 カプタナが二通の手紙を手に皆の元へ歩み寄ってきた。この休戦のタイミングを利用して、後方からの手紙を兵士達に渡して回っているのである。


「ほら、これだ」


 カプタナがプラカシュの前で立ち止り、彼に手紙を渡すと、プラカシュはタバコを咥えながらそれを受け取った。


「もう一通は誰のだ?」


 マヘンドラもモクモクと煙を漂わせながらカプタナに聞いた。


「こっちのはガラタ宛だ。あいつはどこにいる?」

「姫様は向こうで身を清めてるよ。やたらお堅いとは言え、流石に水浴びに茶々は入れられんからな」


 カマルは上流の林を指さしながら答えた。普段セクハラ発言ばかりするオジサン達にも、一応彼らなりの線引きはあるらしい。

 大半の男共はこうして人目を憚らずに好き勝手やっているのだが、女性はそういう訳にもいかない。彼女たちは無神経な男共から隠れるように林を探し、そこで身を清めていた。

 ガラタも同様で、女としてむさ苦しい男共に身を晒す訳にはいかず、一人で川辺の林に入って身を清めに行っているのである。


「そうか、なら戻ってきたときに渡してやるとするか」


 カプタナはそう言って手紙を一度懐にしまおうとしたが、ここでマヘンドラが食いついてきた。


「いやちょっと待ってくれ、きっと家族からの大事な手紙だろう? あの子も早く見たがってるはずさ。一刻も早く届けてやるべきだ」


 自分の封筒を開いていたプラカシュは、マヘンドラが何やら企んでいるとみて話に乗ってきた。


「そうだなぁ、あの子も若い娘なのに家族と会えなくて寂しいだろうさ……こりゃあ一大事だぜ。誰かが届けてやらにゃあならん……」


 プラカシュの話ぶりから、カマルも何かを察して後に続く。


「そうだな、俺達みたいな年寄りにはその気持ちをあまり分かってやれないが、同い年のお前さんなら分るよな? なあ」


 カマルはにやけた顔でローガの顔を覗き込む。マヘンドラとプラカシュも同じようにローガの顔を覗き込んだ。


「え? そりゃどういう意味だ」


 ローガはたじろいでオジサン達の顔を行ったり来たりと眺め始めた。


「どうって、分かってるだろう? 今こそ休戦の英雄の出番だ」

「あの子の家族の為にも、そろそろ嫁に行くのも大事だろう」

「俺達はもういい年だからな、お前さんにしかできない事なんだ」


 ローガとしても彼らの言わんとすることが分かっていないわけでは無かった。性欲だってある。だが相手が悪い。


「ま、待ってくれ……俺はまだ死にたいくないんだ! もしあいつのあられもない姿でも見てみろよ、何をされるか分かったもんじゃねぇ!」

「大丈夫さ、ああ見えてちゃんと乙女なんだから。きっとお前さんの事を受け入れてくれるさ」

「だいたい、早く手紙を見たいって言ったって、どうせあと数十分で戻って来るんだろう? わざわざ届けに行かなくたって問題ないじゃないか!」

「あーダメダメ、お前さんは乙女心というのを分かっとらんよ。いいか、女ってのは大事な人からの手紙を待ちわびて、四六時中モヤモヤしてるもんなのさ」

「そうだぜローガ、一週間射精してない時の夜みたいなもんさ。もうどうにも辛抱たまらなくなるのさ」

「いやいや、その表現は女性に失礼ってもんだ! 一週間射精できない状態で、裸の女を見の前にして手を出せない時くらいには辛いはずだ!」

「なるほど! そりゃあ大変だ! 俺にはとても耐えられねぇよ!」


 勝手に盛り上がるオヤジ達に半ば呆れるローガだったが、とうとうカプタナにもニヤけ顔で手紙を渡され「頑張れよ」と肩を叩かれてしまった。

 こうなってはもう断るのも難しそうなので、諦めて手紙を渡しに行くしかなさそうである。


 やはり彼らには線引きなどない。下品なセクハラオヤジ達である。


「あーもう分かったよ! 行けばいいんだろ行けば! だがその前に酒を飲ませてくれ」


 それを聞いてプラカシュは彼を笑い飛ばした。


「情けねぇ野郎だ! 気付けがなきゃ勇気が出ねぇってのかよ?」


 そうして馬鹿にしつつも、プラカシュは瓶を手に取ってローガに酌をしてやる。


「悪いかよ、それよりあんたこそ手紙が届いてるじゃないか。中身はどうだったんだよ」

「あーそうだったな、こりゃうちの女房からの手紙だ。俺も自分と女房の名前だけは読めるようにしてあってな。とりあえず女房が手紙を寄越したってことだけは分かる」


 プラカシュは手元の手紙を皆に見せびらかす。文字の読めるカプタナは気を利かせて彼に語りかけた。


「ガラタの奴に頼むよりマシだろう? 俺が読み上げてやろうか?」


「ああ、すまねえな。頼むぜ」


 そう言ってカプタナはマヘンドラの隣につき、手紙を読み始めた。


「なんだかんだ言うけどよ、女房のいるあんたやカマルが羨ましいよ。俺は未だに独身だからな」


 マヘンドラは酒を飲みながらそう漏らす。妻子を持つカマルも続けて発言した。


「家族ってのはいいもんだぜ、ローガ。お前さんも早くいい女を嫁にもらって家庭を持つといい。結婚なんて人生の墓場だとか言うやつもいるがな、家族を持つと世界の見え方が変わるのさ」


 ローガはぐっとおちょこの酒を飲みこんだ。


「そういうカマルは家族と上手くやってるのかよ? 手紙は来てないのか?」

「俺んところも時々来てるよ、今日は来てないみたいだがな、最近の調子はどうだとか、娘が友達を作っただとか、そういう他愛のない話さ」

「ここでの事はなんて?」


 カマルは少し黙って考えた。


「うーん、いやな。言いたかないわけじゃないんだが、あまり本当のことは言わないようにしているんだ。あまり気分のいい話じゃないだろうし、ここでの事は言葉にしても伝わらないだろうからな。俺達の事は俺達にしか分からない。そんな気がするんだよ。だから俺達は元気だとか、仕事は楽だとか、美味い飯を食えてるとか。そんなことを書いてる」


 カマルはどこか切なそうだった。この場所で起きることを理解できるのは、同じこの場所で過ごす仲間たちだけなのだ。

 この場所はあまりに現実から乖離している。カマルが家族に対して抱く思いは、ローガにも理解できた。


 しかし、そうして二人が話していると、プラカシュが急に立ち上がった。


「ふざけんな畜生!」


 彼は怒りを露わにしてそう言い放つと、手紙をぐしゃぐしゃに丸めて思いっきり地面に叩きつけたのだ。


「おいおいどうした」


 マヘンドラが驚いて声を掛ける。他の皆も突然のことに驚いて立ち上がった。


「あのクソアマめ! ふざけんな!」


 今にも暴れだしそうな雰囲気なので、カプタナが彼の肩を掴む。


「よせ! 怒ったって仕方がないだろう?!」

「ふざけやがって! あのアマ俺を捨てて男を作りやがったんだ! こっちは死にもの狂いで生きてるってのに! 何が寂しくて耐えられないだ! まるで俺が悪いみたいに書きやがって! ふざけんな!」


 プラカシュはカプタナの手を振り払うと、そこいらの石を蹴っ飛ばした。

 あんまり暴れると危ないので、カプタナは彼を羽交い絞めにして押さえつける。


「よせプラカシュ!」


 だがプラカシュの怒りは収まらず、カプタナの手を振りほどこうと必死に暴れた。


「俺の気も知らないで勝手なこと言いやがって! 俺だってお前の為に必死に戦って来たんだ! 寂しのはてめぇだけじゃないんだぞ! なんで分かんねぇんだよ! のうのうと生きてるくせしやがって! ふざけんな!」


 プラカシュは段々と怒りの表情が歪み、目には涙が浮かべられ始めた。


「明日は我が身ってやつだな……」


 ローガの隣にいたカマルはそうボソッと呟き、プラカシュをなだめに向かっていく。そして入れ替わるように今度はマヘンドラがローガに語りかけた。


「こりゃあ参ったなぁ。ローガ、オジサンの悩みはオジサンに任せとけ、若いもんは若いもんにしかできん事もある。お前さんはさっさとガラタのところに行ってやるといい」


 ローガは小さく返事をしてから、泣きわめくプラカシュを置いて一人その場を離れることにした。

 あれはローガをガラタの元へけしかける良い口実ではあったのだろう。だがマヘンドラは彼なりに気を使ってもいたのだった。ため口で気軽に話しているとは言え、若いローガにできることはないし、居心地も悪いだろうと判断したのである。




 そうしてローガは取っ組み合う男たちを尻目に、手紙を持ってガラタがいるらしき川沿いの林の中に入っていった。

 確かにここなら木々に隠れて男共に見られる心配はなさそうだ。程よく木々の間隔も空いていて歩きやすいし、実にちょうど良い場所である。


 ガラタが男連中と別れてから、既にローガ達は水浴びを終えて談笑していたので、もうタイミング的に上がっている頃だろうと思われた。その為ローガはそれ程心配していなかった。


「ガラタ! いるか?」


 ローガは広い林を見渡しながら声をかけた。だがすぐには見つからない。行き違いになってしまってはいけないので、川岸に沿うように歩きながら定期的に声をかけ続けた。

 暫く歩いて行くと、ローガは木にかけられた軍服を見つける。恐らくガラタのものだろうと見て取れた。


 しかし男子というのはこういう時に限って頭が回らないものである。軍服が未だ木に掛かっていることの、その意義に気が付いていなかった。


「ガラタ、そこにいるのか?」


「待て! バカ! 来んな!」


 ガラタの返事が聞こえ、彼女はローガを制止しようとしたが、時はすでに遅かった。


 ローガの目には彼女の一糸まとわぬ柔肌が映ったのだ。


 戦士らしく所々傷跡は見られたが、その肌は男の兵士達よりいくらか明るく、絹のように柔らかだ。彼女の体つきは程よい筋肉で引き締まり、戦士には似つかわしくない大きな乳房がたわわに実っている。その肢体は、ローガ達とは違う美しいボディラインを描き出していた。


 経験のあまりないローガは思わず息をのんだ。だがローガはそれ以上のある驚きを感じていた。


 ガラタの頭と尻には、彼女の灰色の髪と同じ色をした、犬のような耳と尻尾が生えていたのだ。


「……お、お前まさか……」


 つまるところ、ずっとヒト族だと思っていた彼女は、獣人の女だったのである。

 ローガは一体どうしたものかと分からなくなり、思わず硬直して彼女に釘付けになってしまった。


「ローガ……てめぇ見やがったな!」


 ガラタは慌てて木陰に隠れ、木に掛けられたホルスターから拳銃を引き抜くと、それをローガに向けて突き付けた。


「ま、待て、よせ!」


 ローガは慌てて両手を上げ、敵意の無い事を示して見せる。

 細い木の後ろでは、その身を隠しきることはできず、相変わらずガラタの柔肌と耳や尻尾はローガにも見えていた。


「お前、私の事に気付いてたのか?!」

「まさか! 今の今まで気が付かなかった!」

「ならここに何しに来た!」

「これだよこれ、お前に宛てた手紙を届けに来ただけだ!」


 そう言ってローガは、頭上の手に握られる手紙を振り、その存在を示して見せた。するとガラタは驚いたように目を見開き、ローガに言い放つ。


「そいつを寄越せ! 地面に置いてから下がるんだ! ゆっくりだ、変な気起こしたら殺すぞ!」


 ガラタは慌てて木陰から出ると、裸で銃を突きつけたままローガに恐る恐る近づく。

 ローガもゆっくりと手紙を地面に置いて、そのまま数歩後ずさった。

 そしてガラタは手紙の前まで行き、急いでそれを取り上げる。その最中ローガは彼女に問いかけてみた。


「ガラタ……。お前獣人だったんだな……」


 ガラタは視線をローガに戻し、その問いに答えた。


「見りゃ分かるだろう? 私は薄汚い獣人の娘だ。お前達を騙してきた、裏切者のクズだ」


 ガラタはそう自分を卑下してみたが、彼女の表情にその言葉を裏付けるような悲壮感や悲しみは無い。ローガに銃を突きつける彼女の眼差しは、鋭く攻撃的だった。


「俺を殺すのか……? 口止めに……」

「他に知っている奴はいないんだろ。ならお前を殺せばそれで終わりだ」


 ガラタは確かに殺すと言った。だがローガはあまり動揺しなかった。命のやり取りはあまりに日常的になりすぎていて、今更驚くことも恐怖することも無くなっていたのである。


「別に構わないさ。泥まみれで、どこの誰とも分からない奴に殺されるよりかはマシだ。お前に殺されて、代わりにお前が生き延びるんだったらそっちの方がいくらかいいだろう?」

「てめぇ!」


 ガラタはより鋭い眼差しでローガを睨みつけ、拳銃を構えなおす。ローガにはそんなつもりは無かったものの、ガラタにとっては挑発のように聞こえたのだ。


「ほら、撃ってくれよ。すぐ済むじゃないか」


 ローガはちょっと買いものに行くくらいの気軽さであった。だが別に、生きるのに疲れたわけでも、諦めたわけでも無い。

 ガラタは威嚇するように、あるいは悔しがるように白い歯を剥き出しにして食いしばる。

 そうしてそのままローガを睨み続けて拳銃を向けていたが、彼女はなかなか引き金を引こうとしない。

 ガラタにとっても、死はとても身近なものであった。だが味方殺し、仲間殺しについては慣れてなどいなかったのだ。


 暫くそうしてにらみ合いが続いた後、ローガが口を開いた。


「どうするんだ? 別に俺はスパイじゃない。言うなと言うなら隠してたっていいんだぞ」


 ローガはガラタに催促した。ガラタの柔肌には次第に汗が垂れはじめ、焦りが見え始める。

 しかし、その時ガラタの大きな耳がピクリと動き、ローガとは別の方向へと向けられた。

 そして暫く後、下流の方角からカプタナの声が聞こえてきた。


「おーい! ローガ! ガラタ! いるか?!」


 どうやらローガの後を追って二人を探しに来たようである。これはまずいと動揺するガラタに対し、すぐにローガが動いた。


「カプタナか! ちょっと待ってくれ! ガラタの奴まだ服を着ていないんだ!」


 その言葉にガラタはハッとした。今の今まで耳と尻尾の事でいっぱいで、自分が裸であることがすっぽ抜けていたのである。


「て、てめぇぇ……そういうことは……早く言えよぅ……」


 彼女は銃を構えていない方の手で急いで胸を隠し、股を閉じて赤面しだした。


 ローガは苦笑いしてからくるりと後ろを向き、ガラタは急いでまた木陰に隠れだす。その頃カプタナからも返事があった。


「はっはっは! ローガ、お前やっちまったなぁ! いいぜ分かった! ここで少し待ってる! だが早くしてくれよ! プラカシュとカマルの奴が殴り合いになってるんだ! もうみんな集まってる! 急がないと終わっちまうぞ!」


 うきうきと楽し気なカプタナの呼び声を聞いて、ローガは呆れてしまった。そうして一つ大きな溜息をつく。

 さっきまで重苦しい雰囲気で慰めようとしていたというのに、バカな男達はもうお祭り騒ぎにしてしまっているのである。おまけにそんなくだらない理由で鬼気迫る二人を呼びつけたのだ。ため息の一つも出ようというものだ。


「ああ分かった! ガラタにも急がせるよ!」


 ローガはとりあえず返事をしておいた。ガラタは真っ赤になりながら大慌てで下着を着こんでいるところである。


「おまぇ……覚えてろょ……絶対ぶっ殺してやるからなぁ……」


 どうにも覇気のない脅しを背中に受けたローガは、冗談交じりに返事をする。


「はは、いいもん見せてもらったぜ。これで何の未練も無く死ねるってもんだ」

「こっち向いたら本当に殺すからな! 誰かに言っても殺す!」


 ガラタはわちゃわちゃと丈の長い服を着こみながら、精いっぱい強がって見せた。 

 そうして二人がやり取りをしていると、カプタナからもう一度声を掛けられる。


「先に一つだけ聞いていいか?! お前達プラカシュとカマルのどっちに賭ける?!」


 男共はどうやら賭け事まで初めているらしい。本当に呆れたものである。

 ローガはガラタにその旨を確認しようとしたが、彼女の方を向くことができないし、音からしてまだ大急ぎで服を着ている最中である。今のこの状況でくだらない賭けの事など考えていられないだろうことは明らかだったので、代わりにローガが適当に答えておくことにした。


「俺もガラタもプラカシュに賭けるよ!」

「そうか! 俺はカマルに賭けたんだ! どっちが勝つか楽しみだな!」


 今度こそあのカプタナは黙ってくれるだろう。そう思ってローガはもう一つ溜息をつく。そして今度は真剣なトーンでガラタに一言言った。


「まあ、まずはお前の事情を聞かせろよ。それまでは誰にも言わないでおく」


 それに対してガラタは答えなかった。だが一通り服を着こんだ後に彼女は拳銃をホルスターにしまい込んだので、とりあえず殺されずに済んだようである。

 本当に殺すにしろ、今実行すれば銃声を聞かれてしまう。音の出ない方法で殺してもマヘンドラに言い訳が立たないのは明白なので、彼女としても致し方無いのだった。


 そうして二人はカプタナと合流し、お祭り騒ぎを繰り広げる川辺へと戻って行った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る