「月には兎がいる」という古くからの伝承をモチーフとしたお餅小説。もちろん、お餅のように柔らかでもちもちとした文章が持ち味の平和な短編だったことは言うまでもちありません。月のお餅をこっそり持ち出して用いてみたい――。そんなモチベーションが読者の心のうちにふつふつと持ち上がってくることは、もちがいないでしょう。
月に住むうさぎさんたちのお話。うさぎさんはいつもお餅をついています。ぺったん、ぺったん。二羽のうさぎさんが冒険の旅に出る。万能なお餅を使って。なんのこっちゃ。でも、かわいい。
月のウサギは自分たちの作る月のお餅が一番美味しいと思っています。でも、地球には月のお餅に負けないくらい美味しいお餅があると知って、偵察に出かけることに……月のお餅の設定がとっても面白いです!『月のお餅は万能なのです』タグに、偽りなしだなと思いました(笑)とっても可愛くて、美味しそうで、ほっこりするお話です。童話のような語り口なので、小さなお子様にも安心して読んで頂けると思います。