この小説を読んでいると、途中で幻惑感のある海軍の現実が浮かび上がってくる。
海軍の職業軍人と戦争。
それは、この小説を読む前には、おれが気付くことのなかった戦争の視点である。
また、戦争における誇大妄想を描いているようにも思える。それを読むことはぞくぞくする緊張感を感じる。
このミリタリーSFで描かれている戦争は、現実をもとにした幻想なのか、軍事関係者の誇大妄想なのか。おれにはそれはわからない。
おれがここまで長いWEB小説を読んだのはおそらく初めてである。それを読ませるだけの文章力と演出力を持った小説だった。