エピソードゼロ 第五話 ザンギとドワーフは異次元
@「ザンギ」=唐揚げです@
「どうだ?ザンギってやべえーだろ?ガーハッハ」
「ブモー、美味しすぎるもー」
「ニャー、ザンギってのは超やばいにゃー」
「そうだのう、、コレは納得だわい」
「ワンッ!ワンッ!流石ご主人様だわん」
「ウッキー!ウマッキー」
「ホント!コレはウマウマでしゅ」
フェニックスの所から帰る途中
大きい鳥が飛んでたから狩って帰ってきて
早速ザンギにしたら皆んなから大絶賛を受ける熊雄
「そうだろう?!コレは俺のな、お母ちゃん譲りだからな!めっちゃ美味いんだよ!
北海道ではザンギって唐揚げの事を言うんだけどな
醤油と生姜、ニンニクに漬けてサッと揚げるのさ
ホント美味いなー、、」
無論異世界なので生姜とニンニクはなかったのだが
少しだけニンニクと生姜をフェニックスの羽で少しだけミカエルに交換してもらった。
「ホントにコレいいの?結構レアですよ」
「羽が必要なら言うのー!ボクちょっとならあげられるよ」
と、連れて帰ってきた不死鳥の子供が言ってくれたが
流石に欲しいものだからといって子供から何かをもらおうとは思わなかった
「ありがとうな!でも大丈夫だ。おっちゃん達は強いからな」ムンっと力こぶを見せつける熊雄
「フフッお母さんに勝てるくらいだからそんなの知ってるですよ!意外とアホっぽいのですね」
な、、なんだとこのクソガキ、、、と殴ろうとした熊雄をカエルンドが必死に止めている
「、。こんなに美味しいならお母さんにも、、食べさせたいなー、。」
「、、、へっ!今生の別れでもあるめえ!また会った時に俺が作ってやるさ」
「ホント?ありがとうおっちゃん」
「おいおい、、お兄さんだろ?へっ」
「、、そんなに体臭強い人がお兄さんな訳ないじゃないですか?」
「こ、!こんガキャー、、やっぱり潰すっ!!離せっ!本当のおっちゃん、、いや、おじいちゃんかっ」
「、、ほー、!おじいちゃんとはワシの事か、、?この小童どもがー」
ゴゴゴゴゴォォォォー
地面が揺れて、そこら中の小石が浮き始めた頃不意にドワーフのノームが聞いてきた
「不死鳥さんはなんのお話だったのですか?」
「ん?ノーム、気になるか?」
「え、、いや、、なんとなく、、」
「ふうっ、、やれやれ!すっかり忘れておったわい」
「なんかな!不死鳥の火種ってのをくれてな!その炎は絶対に消えないんだと!」
「え、、不死鳥の火種?」
目をキラキラさせながら見つめてくるノーム
「よせやい、顔がおっさんなのにキラキラしてきてー」
「ムッ!」
「いや、悪かった。つまりその火種を貰ったんだが
何に使えばいいのかさっぱりでなー」
「ブーさん、その火種ボクに使わせてください!ドワーフは手先が器用なんですっお願いします」
え!?
その場で土下座をするノーム
そんなに欲しいなら、、、まあいいか、と許可を出した熊雄とカエルンド
「ただし扱いにはくれぐれも気をつけろよ!村が火事なんてなったらお尻ぺんぺんだからな」
「任せてくださいっ!ボクはこれでもドワーフなのですよ!エヘヘ、楽しみで今夜は眠れないかもしれないなー
何を作ろう、、」
火が嬉しいねー、、変な子供だなー
その時はそんくらいにしか思わなかった熊雄である。
唯一カエルンドだけは
ドワーフに不死鳥の火種を渡して良いものか、、しかしワシだけでは判断できなんだ!
と危惧していた
ザンギを食べ終わったあとは
遠征疲れもあり
すぐ寝ようと皆んなで寝床へ行ったんだが
最近は少しずつ朝晩が涼しくなってきていたせいもあって
不死鳥の子供は皆んなから大人気!!
我も我もと側で寝たがる獣人達!
今までは熊雄の側に寄ってきてたのに
不死鳥の子供が来たら皆んなそっちに行ってしまい
ちょっぴり寂しい熊雄であった
ぶえっーくしッ!!
、、、翌朝、、、
「ハッ!?!?なんだコレは?」
熊雄が起きて顔を洗いに水場へ歩いてく途中
ノームに声をかけられて無理やり連れて行かれた、、、
「エヘヘ、コレはまだお試しなんですよ!こっちは鉄の板でしょ!皆んなでご飯とか乗せて食べれるかなーと思って
それにこっちは鉄の斧!ホラッこれなら木を切るのも楽でしょブーさん!」
「、、、あ、、ああ、、そうだな、、コレは、、すげーな」
「エヘヘ、楽しくてついつい色々やってみました!結局寝てないし、眠くないっ」
ドヤァと言わんばかりのドヤ顔である
おっさん顔の
「鉄ってあったのか?」
「鉄はなかったからボクが作ったの」
「へ?鉄作れるのか?おまえ」
「うん、、ボクドワーフだから」
「そうか、、ドワーフだから作れるよな、、そうか、、」
「うん」
「ってなるかーー!」
「ひぃー怖い顔」
「あのな、まず怖くねえし顔
じゃなくてな!鉄って、、どうやったんだ?ん?」
「ひぃーやっぱり怖い顔、近いし」
「わかった、離れるからちゃんと説明しろ」
観念したドワーフのノームは昨日のザンギの後からの行動を全て熊雄に話した
まとめると
ここから15分ほどの山まで鉄鉱石を取りに行って戻ってくる
それを溶かして鋼にする
足りなければまた取りに行って戻ってきての繰り返し
そして型に流してちょろっと手を加えれば完成ー
と両手を拡げて満面の笑顔、、おっさんの
「ハァー、、オマエやべーな」
「え?!」ドキッとするノーム
「めっちゃすげーじゃねえか!なあ、ノーム!オマエがいりゃこの村は安泰だな!ガーハッハ」と言いながらノームを抱き上げてクルクル回り始めた
ビックリしたノーム!
てっきり怒られるのかと思った。
ドワーフの技術は色々と、、快く思わない人もいる、と昔聞いてたから
でも熊雄さんは褒めてくれた
よかった。
「コレからは必要なもの頼んで良いか?」
「もっちろんです!やっと、お役に立ててボク嬉しいんです」
「そうか、じゃあこれからはオマエも立派な村の一員だな!
その代わり夜はちゃんと寝ろよ」
「エヘヘ、分かりました!あっブーさん」
「ん?」
「またあのザンギって料理作ってください。ボクあれ大好きです」
「そうか、、うんうん、ザンギは美味いからな!ヨシっ!わかった
オマエが俺を喜ばせたらザンギにしよう!どうだ?」
「喜ばせたらいんですね!分かりました」
「よーし、頑張れよ
あ、、因みにだがな
この鉄でな、、こーゆー鉄の鍋を作ってくんねえかな、、あとな、、」
いきなり出てきた鉄によって
盛り上がってしまった熊雄
それもそのはず
一気に文明が進んでしまったから
さあ大変
まずは調理器具から作ってほしい、と
熊雄に催促されたドワーフのノーム
形や使い方を地面に絵を描いて伝える熊雄
絵が下手だから上手く伝わらないことが多かったが
少しずつ増えてく調理器具によって
毎日の食卓もどんどんレパートリーが増えてくのであった
「それでなっ茶碗蒸しって卵料理があんだけどなっ北海道は必ず栗って甘い実をいれんのさ
あ、今度ノームに蒸し器も作ってもらお」
「茶碗蒸し!?それも気になるのおー」
アレもやりたい、、コレもやりたい、、
毎日が充実していく熊雄達であった
凸異世界ケモ獣ライフ凹 凸バリタチ凸 @Baritachi
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