266坂 そして一年

「……」


 2月22日22時22分22秒。


 ははは。


 今年も見たな。


 だが、デートしてた去年と違い、今年は少々きな臭い。




 ガララ──────────。




 都市型の迷彩服を着たブタがスケボーにのって坂道をおりてきた。


 こっちだと合図している。


「行くぞ、マリア」


「分かったわ、陽平」


 美人で若い金持ちの妻をもったはいいが、狙われる危険もあるからな。


 ブタが助けてくれてよかった。


 五十代のオッサンじゃ、いろいろキツイてなもんだ。


 いまはなんとか逃げ切って、家に帰ってやるぜ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る