第26話 Kobold-Vagrant-Batshit-Bastard
コボルトの文化圏も、そりゃあ過去生繰り返すなかで行ったことはあるが、決して多くはないので今生も新鮮な気持ちで市場を巡ったりなどした。心のノートに刻んでも、性格や性質が違いすぎて他人の日記読んでる感が強いからな。余程何度も繰り返した出来事なら朧気に覚えていたりするんだが。
「無味無臭の?ああ、あの人か。弟君と一緒に練兵場で訓練してるよ。若い衆集めて奪われた
リンゴを齧りつつ女傑の居場所を聞いて回る。これも好評であった。邪聖のとこは寒すぎ、癖歪みのとこは比較的暖かく、ズタ袋少女に至っては南方の生まれなので皆新鮮なリンゴを食べるのは初めてだったようだ。熟してから採った甘酸っぱいリンゴにうっとりする様は年相応で可愛いらしい。若いリンゴも買ったので後でパイにでもしてやろう。若くて固いほうが歯ざわりが良くて旨いのだ。人間と同じでな。
人数が多いときに会っても意味がない。なるべく女傑1人の時に奇襲をかけ、そして誘拐したい。ダンジョンに偵察くらいは出してるだろうから、砦がもぬけの殻なのを知って動揺でもしてくれればチャンスも増えるだろうか。
「何だかいけないことをしている気分でゴザルワン」
「ライ麦畑はともかく、僕には女子寮は落ち着かないな。すぐバレちゃうよ、ワン」
「ビューティーさんもだいぶバレない側の顔立ちですよ」
大丈夫だ。見た目より匂いのが重要な種族だからな。匂いが消えると即座にバレるということでもあるが。ささ、体液ゴシゴシタイムだ。汚れを洗い流せてかつ匂いも足せる。桶に入れ、全身を洗われるが良いおまえら。
「「「はーい」」」
…うーん、何も気にしなくなってきたなコイツら。
匂いを重要視するが故に、あの女傑には致命的だったのだろう。組み敷いた時に気付いた事実。彼女には、
見た目が
「B兄ちゃん、激しすぎるよぅ」
「「ふぎゅー」」
あ、考え事しながら洗ってたから3人とも大変な事に。
まあ、良いか。俺が1番レベルの上がりが遅いんだ。ここらでついでにドレインして、パーティーの強さが均一になるよう調整しよう。ついでに多少若返らせて、寿命も調整する。100年はこき使ってこき捨ててやるつもりなんだからな。
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