第25話 Elise-conversation-かんばせ-Genovese!5
食糧はあるし別に何ヵ月かくらいは居てもよいのだが、それよりも気がかりが出来たので砦はさっさと放棄する。
なので砦から打ってでて、復帰して戻ってくる彼女のパーティーを待ち伏せし攻める。
敵地により深く食い込むことになるが、食糧は現地調達の当てがあるからな。2、3週間くらいは粘ってやる。1ヶ月は無理だ。俺の興味が持たない。悪漢にして夢魔なので相乗作用で刹那的生物爆誕なのである。
「
野生の物で腹を下すと致命傷なので、俺が現地生物からドレインして得た精気や魔力からミルクを作りみんなに飲ませている。超絶濾過装置美魔少年へとランクアップしてしまった。
「それよりその、ライ麦畑さんだけ吸い口が違うことに不満は無いんですか?」
「…?何故でゴザルか?」
新人は洗脳がまだ行き届いて無いからな。こういう疑問がたまに出てくる。癖歪みをそれと気付かせないようにどんどん癖歪みさせていく実験がバレないよう気を付けねばな。最終的には俺の子10人くらいと結婚させて大変な事にする予定なのだから、ここで躓いては困る。
そういえばこの新人。エリーゼことズタ袋少女がジャーキー拷問を受けていた理由は、俺のせいであった。やたら強い
同年代だが、どうにも庇護欲をくすぐられる雰囲気があるので、パーティーの妹分ポジションに落ち着いた。邪聖からサバイバルの知識を、癖歪みから魔法とハイディングのコツを教わりつつ、この1週間で打ち解けた様である。俺?俺は崇拝され過ぎて何か遠ざけられてる。打ち合わせで車座になって話し合う時とか、ずっと平伏して拝聴し、一言一句違えないようぶつぶつ復唱しているくらい崇拝されてる。必死な様子でなく、恍惚とした顔で、貴重な舞台の1シーンを永遠忘れないためみたいな感じで復唱しているのである。エリーゼ、おそろしい子。あれ、一番洗脳進んでない?こいつ。
それぞれがそれぞれ俺にメロメロなるよう誑し込んできたわけであるが、どうにもそれぞれが俺に感じる魅力というか、惚れ込んだ部分が違うというか。しかしそんな魅力が複数あるような、多面的で複雑な奴だったっけ俺?もっと単純明快刹那快楽太く短く打ち上げ花火な奴だと自分では思っているのだが。あ、いや、太く長いがな。何しろ
であるからパーティーメンバーは基本的に忠実な連中なのだが、甘えるポイントとかこちらの常識や理性を疑うポイントが違うのだ。その中でも不満は言っても根を上げず忠義を尽くしてくる癖歪み忍者がおねだりをしてくるのは珍しい。食い物に関することだから悪実(ドワーフ)独特の価値観のせいかもしれないが、ちょっと興味が湧いた。
兄弟だなんだと強い絆で結ばれた邪聖少年ですら関係を持って2週間経ってない若いパーティーである。それぞれを深く知るのに良い機会かもしれない。
「よし、潜伏は終わりだ。街に向かうぞ」
「やったー!おか、
「マ、B兄ちゃんが言うならしたがうよ」
「マ、おか、ははう教母教父さまが言うならば何処へでも」
ん、今お前ら、おかあさんって言いそうにならなかったか?
「「「いえ、全然」」」
そうか。そうか?まあ、いい。これから街へ向かうぞ。
「何故、何故またこの格好でゴザルワン!?」
何故って街は街でも、
今回は全員分あるが、決して侵入者だとバレるなよ?ダンジョンじゃないからな。死んだら生き返らないからな。ひゃひゃひゃ。楽しい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます