第5話 lady-skeleton-key2
やっと冒険の時間だぜ。
あれからおねーさん方に無心してみたが、個別に交渉してたのが不味かったらしく、おねーさんズで井戸端会議ならぬ井戸端裁判が始まった。
集まったのは9人。協力3、中立3、条件付き3で人数がキレイに割れた。いや、反対派がいないなら何で裁判受けてんだ俺。
侃々諤々、やれ甘やかしてはいかん、この甘酢漬けおいしい、やれ可愛そうだ、デコルテのラインが可愛いそうだ、等々、話がまとまらない中、宿屋のおねーさんが、「あげたい子は個別であげて」と鶴の一声を発し無事、放免された。流石俺。幸運の女神がついてるんじゃないかな。
ちなみに宿屋のおねーさんは馬小屋の藁を一本持ってきて、「これをお屋敷に替えてもらいなさい」と言ってきた。実質何もくれないのと同じなので彼女は中立筆頭である。
一番厄介だったのは受付のおねーさん。協力する条件は一晩泊まっていくこと。望むところなんだが、しかしこの方、性的な快楽を抱かず母性的な法悦をかましてくるので、サキュバスハーフ的には天敵である。終いにはシャンプーや背中流しで成仏させられるんじゃないかな。と気が気じゃなかった。
貰い物たちは追々、紹介していこうと思う。
それではダンジョンに入る。
【初心者の洞窟】
薄暗い道が続くが、
今も至近に3匹の
3匹なら奇襲からのごり押しでも勝てるが、バレてないので隠れたまま
おっと、…鳴き声と足音が近付いてくる。
他の敵グループに気付かれたようだ。なるほど、考えたら当然だ。俺はスキルで気配が消えてるが、向こうで挽き肉まみれキャインキャイン言ってる
おかわりの2匹を再びやり過ごす。仲間の恐慌を宥め、事情を聞こうとしているベテランっぽい
立て続け周囲を警戒していた若そうな方に棍棒をぶん投げる。狩猟用の投げ棍棒で、これは牧場のおねーさんからの貰い物だ。熊みたいな犬を引き連れ、家畜を素手で絞める女傑で、しかし顔立ちは甘く柔らかく中々の好みである。寝付けぬ夜に一緒に羊でも数えたい。
投げ棍棒の、くの字に曲がった先端が若い
更にパニックになった恐慌
手に持つのはおねーさん方の貰い物その二、
まあ、良い。貰ったからにはせいぜい使い潰すさ。先立っては投擲で倒した奴らの頭を潰してまわろう。悪漢的残心の仕草である。
…明日はもうちょい使いやすい道具にかえようかな。
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