私の事。抱いてくれないの?

SR@毎週土更新

第1話 最高に可愛く美人な私

 この世の中には、数えきれないほどの可愛く美人な人間が存在する。

 橋本○奈。広瀬○ず。本○翼。石原さ○み。新垣○衣。

 そんな可愛く美人を差し置いてこの世で最も可愛く美人なのが私。宮野 美香。


 艶のある美しい長髪は天地を揺るがし誰もが振り向く。

 その立派な目鼻立ちは、たちまち人々に安寧をもたらしい、戦いを止め、私にしか興味が湧かなくなるほどに。


 町中からの視線を感じる。あぁ、なんて私は美しいんだろう。

 ちょっとからかってみるか。

「イタッ!転んじゃった……。」


 ビルが並ぶ町中、冷たい公道にふんわりと転ぶ振りをするや否やその光景を見たありとあらゆる男が突如として群がってきた。


「あの!大丈夫ですか!?お手をお貸ししましょうか!?」

「いえいえ!僕がお手をお貸ししましょう!」

「あの!おんぶしていきましょうか!?」


 ふふふ。どうよ、この光景。まるで巣を取り返そうとする蜂みたいね。

 美しすぎるのも罪なのかも……。


 そんな私にも付き合って3年の彼氏がいる。

 今日はその彼氏の自宅に向かう所なの!

 彼は頭は良いって訳じゃないけど。かっこよくて、優しくて、世界一の女に世界で一番似合う男。


 ピンポーン。小さなマンションのチャイムが鳴り響く。

 少しして、奥から足音と共にドアノブがガチャりと音を鳴らし開く。


「待ってた!遅かったじゃん!さぁ!入って!」

 茶色の髪と、引き締まった体。身長は高身長。

 正に、外見は理想の彼氏像そのもの。


 彼の自宅に入ると時間が直ぐ過ぎていく。

 一緒に居るだけで楽しすぎる。

 やっぱり、世界一の女の彼氏は世界一だわ。

 夜はどんどんとふけていく。

 気がつけば21時を過ぎていた。


「今日泊まる?明日何もないでしょ?」


 来た!これを待っていた!

「うん!泊まっていく!」


 ふふふ。私はこの時を待ちわびていたのだ。

 好きな人と共に過ごすベットの時間。

 私の始めては、理想のこの人と決めている訳だ。

 いや、別に性欲が強いとかそういうのではない。勘違いしないで。

 これはランデブーの時間ね。


「先にお風呂入っていいよ!俺は、寝る用意しとくから」


「あ!ありがとう!」

 この優しさも世界一の秘訣なのだろう。

 そして、この展開は、私がシャワーで汗を流している中、後で来た彼はゆっくりと私の背中を……。

「あわぁあわぁわ!!最高かよ!?」

 でも、全然入って来ないんだけど……。

 男女のカップル、夜のお風呂とか普通に考えてエロいじゃん。

 遅いな……。まだかな……。

 もういいや……。上がろう。その後だよね、真夜中から始まる関ケ原の戦いは。


「上がったよ……?」


「遅かったじゃん!心配したよ……!」

 彼の柔らかい腕でそういい私をソッと抱き締めた。

 これ出来るなら一緒に入りたかったんだけど。

 まぁ、いいや。彼があがった後だよね!


「じゃあ、次。俺が入るね!」


「私、ベットで待っとくね!」

 ここからが楽しみ!高揚を抑えきれず自然と私から鼻歌が流れ出ていた。

 さぁ、一つのベットで共に夜を過ごしましょッ……

「えっ?布団?」


「あぁ、俺は布団で寝るし君はベットで寝ていいよ!」

 あがるの早。うわぁ。めっちゃ綺麗なシックスパック……。

 てかそんな気づかいいらないんだけど。え!?普通一つのベット使うでしょ!?

 何なの調子狂うわ……。


「えぇ……。私、一緒に寝たいんだけど。」


「君がそれで良いならいいけど……。」

 いや、いいんかい。だからいらないってそういう時の優しさ。

 てか思ったんだけど、お風呂上がってきて上の服着てないよね?

 これは来たのでは!?

 いや、そういう変な意味じゃなくて。

 世界一の私が世界一の男と世界一のランデブーを共にする時が……。


 私が先にベットに入ると、彼も迷わず私の隣に寝転んだ。

 狭い一人用のベットは、お互いを押し合い、密着させる。

「電気消すね?お休み……。」


 心臓の鼓動がなりやまない。始めてはとても緊張する。

 こんなので彼に嫌われたくない。

 彼をよころばしたい……。

「う、うん……。」


 明かりが消えた。

 こういうのは、どうするんだろう……。やっぱり彼から攻められるのを待つ?

 それとも私が攻める?

 え、めっちゃ緊張するんだけど!どうしよう!

 待とう。彼からきそうだし。目をつむって……。


 来ない……。

 私からいけばいいのか……。

 と、とりあえず手を握ろう…。

 暖かい…。温もりを感じる彼の手。

 さぁ、始めよう!私の最初!どうぞ!何処からでも……!


「スー……スー……」


「えっ!?ホントに寝るの!?」

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