インターネットというありふれた言葉に違和感を覚えるほど、文章から漂うノスタルジックな雰囲気に取り込まれ、精神が作品に吸い込まれているのを感じました。文体は純文学そのもので、俺は青空文庫を開いたのだろうかと一瞬思ってしまうほどに、溢れ出る語彙の楽しさがありました。
そして、古さと新しさが同居した不思議な世界観。牧歌的で、哀愁を感じさせる空気感は、令和という新しさとの取り合わせの中で、コーヒーとミクルのように上手く混ざり合い、得も言われぬ独特な苦味と甘味を感じられるようでした。
なんか、そういうところがいかにも純文学って感じがするんですよねえ。小説家という生物の、生態と本質にも迫る言葉の数々からして、僕の胸を打つものがありました。オイルの、嘘をついているな、という言葉。僕もどきりとしてしまいましたから。
僕はあまり感想が上手い方ではないですが、読ませていただいて本当によかったなあと思いました。これは、土日にゆっくりとケーキを食べながら、腰を落ち着けて読む作品ですね。
レビューも書きます。
ありがとうございました。
濱風ざくろより
作者からの返信
返信遅れてしまいました。。
申し訳ないですm(__)m
レビューの件。本当にありがとうございました。
カクヨム公式様に紹介された件、最早私の小説よりも濱風さんのレビューの方が価値があるのでは? と本気で考えているこの頃です。(実際そう)
「コーヒーとミルク」という例え、本当にお見事です。古今の入り混じった本作の雰囲気は、半分は私の趣味、半分は意図、と言った具合なので、お気に召していただいたようで、まことに光栄です。
今後ともよろしくお願いいたします!
「私には、自分を青年と呼べなくなる日が来ることが恐ろしかったし、これは純粋に、文学的な苦悩でもあった」という箇所で、かつて自分にもそういう感情があったなぁと懐かしくなりました。
娼婦のくだりでも、会話の中でさりげなく本質を突いているので面白いです。
主人公の発言の矛盾も、その真意を想像するのが楽しいです。
ニヒリストのオイルによる「ものを書く人間がどう言う質の人間か」という話、続きが気になります。
作者からの返信
こちらでの返信を失念しておりました。。
申し訳ないですm(__)m
第三話でついにオイルの発言の意図が明かされたわけですが、まぁ、一話丸々彼の長広舌で終わるという、我ながら中々に攻めた内容になっており「これはちょっと、どうだろうか?」、と言った感じです。。
今後ともよろしくお願いいたします!
カクヨム公式様がツイッターで紹介されてたのでこれは名作文学の香りがする……と読みにきました。
先生!文体が最高です!
作者からの返信
先生だなんて恐縮してしまいます(汗)
カクヨム公式様の紹介ですが、私の小説というよりは、レビューしていただいた濱風様の功績なのでは? と言った感じなので、本当にありがたく思っております。
吟雨様の御作も拝読させていただきます。
今後ともよろしくお願いいたします!