1-14 独白


(一対一ならやり方はともかくとして殺せないことはないってことは分かった。正直今ので殺しきれないようなら完全に手に負えないところだったけれど……、中途半端に活路があるというのもそれはそれで考え物だな……)


 砕けた石壁に背を預け、聞き耳を立てながら物影に潜む。


 一対一でならば殺せるという実績を作ってしまったために自分自身に対しての逃げ道は完全に無くなった。それにいくら今さっき勝ったとはいえ、相手が都合よく一人ずつ現れるとも限らないし、無策でかち合えば次に死ぬのは間違いなく自身だろう。


(考えないと……。口述起動式であの強大な肉体を持つ統率された群れを殺しきる方法を……)

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