1-12 追走叶わず
一刻以上駄馬を走らせ続けて、村の明かりが目視できる距離まで近づけた。
明かりは少し離れたこの場所まで届いていた。
月明りと星明り以外の光源がないから村の明かりだけが爛々と光る。
「遅かった……」
その明かりだけで何が起きたのかを察せてしまう。
城下町や百万都市ならばいざ知らず、チャスの村ほどの規模の場所で本来こんな時間に明かりがついていることなどありえない。だというのに煌々と輝いているということは……。
火の手が回っている。それ以外に答えは用意できない。
「いや、まだだ。まだだれか生き残っている人がいるかもしれない……!」
もう手遅れかもしれない、だけれどそれでも全てが終わったと決めつけるには早すぎる。
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