第4話
「ゆうくん。ゆうくんの部屋で由々しき事態が発生しました」
「いきなりどうしたんだよ?」
「昨日夜2人でコンビニに行った時に買った限定プリンが忽然と姿を消してしまったんです!誰かこの部屋に侵入したのではないでしょうか?!これは警備会社に依頼する他ないですよね?!」
「……ゆーちゃん。この真実を知りたいか?」
「なんですかいきなり。あ、もしかしてゆうくん、美味しすぎて2個とも食べちゃったとかですか?それなら許しますよ。ゆうくんが嬉しそうにしてくれれば私はそれでいいんです」
「いや全然違うぞ?とゆうか、それなら俺がゆーちゃんに謝って、そしてコンビニまでダッシュして買いに行くだろうが」
「じゃあなんですか?」
「ゆーちゃんが食べたんだよ」
「そんなはずありませんっ!私の分は食べさせることはあっても、ゆうくんのプリンまで食べるなどそんなこと一切しませんよ?!ゆうくん、ふざけないでくださいっ!」
「ふざけてないんだがな。なんなら証拠をみるか?」
「ええ!見ますよ!絶対私食べてませんもん!」
「じゃあほら」
「……なんですかこれ?!私、ゆうくんの分のプリンまで食べて机に突っ伏して寝てるじゃないですか?!」
「そうだな。俺の分のプリンを食べ終わると『ゆうくん、ごめんにゃさ〜い』って言って机に突っ伏してそのまま寝落ちしたんだぞ?だから俺のベッドに運んで寝かせたんだ」
「す、すみませんでした……。今、ダッシュで買ってきますから許してくださいお願いします。だから嫌わないで捨てないで……」
「そんなことで嫌わないし捨てないぞ?とゆうよりは可愛いゆーちゃんを見ることができたから別にいいよ」
「本当にですか……?あとから『別れよう』とか『やっぱり無理』って言わないですよね?」
「当たり前だろうが。そんな小さいことで別れを切り出すとかそれはないだろ。誰だってミスとかするんだしさ」
「嘘じゃないですよね?」
「嘘じゃないから安心しろ」
「……うん」
「さてと。じゃあ俺はコンビニに行って限定プリンとジャンクフードを買ってくるよ」
「あの!私も行きたいです……。だめ……ですか?」「いいぞ!じゃあ準備するか」
※※※※※※
「コンビニ限定プリン、ひとつしかありませんでした……。あの、ゆうくん……」
「ゆーちゃん、食べたいなら食べてもいいぞ?俺は目当てのジャンクフードが買えたから別にいいし」
「けど、ゆうくんが食べられません……」
「そんなの気にすんなよ。ゆーちゃん、食べたいんだろ?」
「……いいんですか?私が食べても」
「おう!」
「ゆうくん、ありがとうにゃ」
「?!それは家でやってくれると嬉しいんだが……」
「わかりました♪」
大家さんととある大学生の日常 猫と犬が好き @nikuoisi
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