第4話 告白される

 初めてのカラオケも終わり、和真に誘われてご飯に行くことになった。もちろん奢りだ。俺は金を持ってない。それに和真が自ら奢るよと言ってきたからというのもある。どこに行こう?


「なぁ〜、和真。ご飯どこ行くの?」


「ご飯か?そうだな〜。ハンバーグとかどうだ?最近できて人気のハンバーグ専門店が近くにあるだろ?」


「そこ高くないか?いくらお前でもそんなお金持ってないだろ?」


「いや、それがあるんだよ。なんでだろうな」


「え?まじか。すご。じゃあ、行く〜」


「じゃ、行きますか」


 そういえば和真ってバイトしてたんだよな〜。

 それでも学校の成績いいってどういうことだよ。

 マジ頭上がらないわ。



「いらしゃいませ。って和真?どうしたの?

 こんなとこに人を連れてくるなんて珍しいね。」


 誰だろう?和真の知り合いさんかな?というかめっちゃ美人じゃん。


「あっ、こんばんは。はじめまして。和真のおばの優子です。」


「はじめまして。いつも和真くんにはお世話になってます。門田空です。」


「ちょっとおばさん。空も普通に挨拶してんじゃねぇよ。」


「あら、いつもは優子さんって言ってくれるのに。今日は言ってくれないのね。」


 和真はその一言で顔が真っ赤になった。和真のこの顔可愛い。いや、普通高校生男子が可愛いなんて思わないよな?うん。今のは見なかったことにしよう。

                    

「そ、それは。…空早く行くぞ!今日は俺のお、こ、り、だからな。おばさんも今日は手伝いじゃなくて空に奢りに来たんだ。邪魔するなよ。」


「はいはい。ゆっくりしていってね。空くん」


「ありがとうございます。」


 と言って和真に手を引っ張られ連れて行かれた。

 ちょっとドキッとしたのは気のせいかな?

 うん。気のせいだ。いくら友達でもドキッとはしないだろう。


「ふぅ〜。えらい目にあったな。おばさんが出てくるとは思わなかったわ。」


「ねぇ〜、なんでおばさんが出てきたの?」


「本当は隠そうとしたんだがな。ここの店、俺のおばさんが始めたんだよ。で、俺が手伝いに来てたってわけ。だから、ここならいいかなって思ったんだがだめか?」


 いや、ちょっとそんな目で見られても困るんだが。まるで泣きそうな犬じゃないか。もう。


「だ、大丈夫です。奢っていただけるだけで充分なので。」


「よし。じゃあ、メニュー選んでくれ。ここのはとっておきだぞ。なんせ、俺のおばさんの店だからな。」


 そこ和真が偉そうにするとこ?まあ、いいけど。


「というかなんでおばさんこんなハンバーグ専門店なんか作ったの?」


「あ〜。それな、俺がいつもおばさんのハンバーグ美味しいから店出したら?って言ったら本当に店開いちゃって。その時はめっちゃびっくりしたわ。確かにおばさんの料理は上手いけど俺も冗談半分で言ってたからね。俺もおばさんに料理教えてもらったからね。」


「そうなんだ。じゃ、そのおばさんの料理の中で一番美味しい料理を頼みます。」


「な〜。俺おばさんの料理で一番うまいのハンバーグっていつ言った?」


「なんとなくそう思っただけ。違う?」


「いや、合ってるけど。じゃあ、このハンバーグ定食な。」


「うん。」


 すると、優子さんが来た。


「そろそろ料理お決まりですか?」


「おう。ハンバーグ定食2つで」


「わかりました。」


 すると優子さんが料理を作りに奥に戻ってしまった。


 しばらく静かな時間が流れる。

 ………気まずい。なにか話さないと。なんかないかな?う〜ん。ないな。っあ!そういえば和真、優子さんのことを普段は名前で言ってるのに今日はおばさんって言ったんだろう?


「「なぁ〜。」」


 ハモってしまった。


「さ、先にどうぞ。」


「お、おう。いや、お前ってご飯のあと時間あるかな~って思って。」


「何?そんなこと?別にあるけどどうしたの?」


「いや、もしよかったらその、このあと俺の家に来ないか?」


「なんで?別にいいけど、なんか申し訳ないというか。っていうか、和真って誰か家に誘ったことある?誘われてるとこは見たことあるけど。」


「申し訳ないってそんなことないよ。ただ、空がいつも一人だから寂しくないかなと思って。あと、誘うことは初めてだ。だ、駄目か?」


 なんか怒ってる?ちょっと怒ってるとこ見るの新鮮。って別に独り占めしようなんて考えてないからな。


「別に一人でいるのは慣れてるからいい。だが、友達に誘われたら断れないからな。行かせていただきます。」


 なんかちっさくガッツポーズしてるけどなんでだろ?そんなに嬉しいのかな?まぁ、いいか。


「そういや、空は何言おうとしてたんだ?」


「あっ、言っていいのかわからないんだけど怒らない?」


「怒る?別に空に怒ることなんてしないぞ。」


「じゃ、言うけど、なんで今日はおばさんって言ったのかな〜って。いつもみたいに優子さんって呼べばよかったのに。こんなとこでカッコつけなくてよかったのになんて…あはは余計なお世話かごめん。ただ、和真には素のままでいてほしいなって思って。おこがましくてごめんなさい。悪気はないからね。」


「(やっぱり言い過ぎたかな〜。なんかさっきから俺おかしい。なんでだろ。別に和真のことなんて自分には関係ないのに。)」


 すると、和真はめっちゃ恥ずかしそうに顔を隠した。そして、俺の方をめっちゃ叩いてきた。

 なんで叩くんだよ。でも、こんな姿の和真始めてみた気がする。ちょっとかわいいなんてね。

 かわいいなんて言ったら和真流石に怒るだろうな。これは俺の中で秘密にしよう。そう、俺の独り占めに。

 よくよく考えると俺っていつも和真のこと考えてるよな〜。これってやっぱり恋なのか?

 でも、こんなこと言ったら和真に引かれるだろうな。俺が和真のこと好きだなんて言ったら友達でいてくれるだろうか。この気持ちは黙っておこう。

 しばらく考えていたら、

「なぁ、空。もう俺もたないかもしれないわ。」


 どういうことだろう。


「何が?」


「これから言うことは本当だから、お前が、思うように捉えたらいいよ。俺さ〜……おまたせしました。ハンバーグ定食の方。」


 なんかすごいタイミングだな〜。おい。


「はい。ありがとうございます。」


「和真なんか言おうとしてなかった?いいの?」


「あ?あぁ。あとで言うわ。先に食べよう。」


「わかった。じゃあ和真の1番好きな優子さんのハンバーグいただきま~す。」


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「はぁ〜、美味しかった。めっちゃうまかった。てか、和真、俺のことめっちゃ見てただろ。」


「げ、バレてた。お前の美味しそうに食べるとこ見てると気持ちがいいからな。あと」


 そう言って俺の顔に顔を近づけてきた。

 ちょ。近いって。なんておもっていると俺の唇にキスをしてきた。俺のファーストキス奪われた。


「あわわわわ〜。ちょっ、ちょっとなに?キ、キスなんて。」


「?俺はお前の口にハンバーグのソースがついてたから取っただけだ。」


「それでも。言ってくれたらよかったのに。俺のファーストキスを奪ったんだぞぉ。」


「え?まじか。てっきり誰かとキスはしたのかと思った。…まじか嬉しい。」


 最後聞き取れなかったな。


「最後なんて言ったの?」


「秘密だ。なぁ、空今度こそ言うぞ。さっき俺が言おうとしてたこと。」


「うん。もったいぶらないでよ。」


「俺は真剣だからな。俺はお前のことが好きだ。いつからだろう。最近お前といるとドキドキするんだよ。最初は幼なじみに恋なんてしないし、お前は男だし恋じゃないとおもってたんだけど。やっぱり空が好きなんだな〜っておもってさ。

でも、空にこのことを伝えたら友達でいられるかわからなくて。いや、言う勇気がなかった。

だけど、この気持ちを隠すことができなくなってきてさ。

 それを優子さんに相談したんだよ。そしたら自分のきもちはちゃんと言ったほうがいいって。だから言う。すまないな。こんなことを言って。」


「…………俺のことが…好き?……………………なんだと〜〜〜俺の今までの苦労はどこへ行った?何だったんだ〜〜。昔の俺よ〜〜!」


「どうしたんだよ。空。おかしくなってる。

 お〜〜〜い。大丈夫か?って俺が元凶だったわ。ハハ。しっかりしろ〜〜。」


「…はぁ!………恥ずかしい……………。

すまん。取り乱したな。じ、実は俺も昔というかお前に出会ったときから一目惚れだ。お前がかっこよすぎた。だけど、お前が俺に話しかけてくれるうちにお前がほんとにいいやつだってことがわかってなおさら好きになった。

だけど、お前と関係がなくなるのが怖かった。だから、お前を避けようとか考えたこともあったよ。でも、それだと逆に怪しまれる。だから俺は気持ちを隠すことにしたんだよ。ほんとにお前ってやつは俺をいじるのが好きだな。」


「そうだったのか。じゃあ、改めて…

お前のことが好きだ。付き合ってくれないか?」


「う、うん。こんな僕で良ければ……。」


そう言った瞬間目の前が真っ暗になり、気づいたら和真とハグをしていた。そして、そっと


「俺たち、付き合えたんだよな…。

なあ、キスしてもいいか?」


「………いいよ。」


そして、和真の唇が俺の唇に重なってきた。

和真の柔らかい唇が俺の唇に重なって、めっちゃドキドキする……。

はっきり言ってやばい。

キスってこんなにドキドキするものなのか?

そんなことを思っていると和真の舌が俺の口の中に入ってきて俺の舌と絡み合っている。

やべ……。

めっちゃ気持ちいい。

これ癖になりそうだ…。

「はぁ…はぁ……。かぁ…ず…まぁ…。

これ〜気持ちいいよ。はぁ…」


「俺もだよ。はぁ……。空俺も好きだよ。」


こうして、俺のはじめてのキスが終わった。

マジで気持ちよかった…。またやりたいな〜。


「なあ、空。今日俺の家に止まらないか?」


「え? でも…明日学校だし…。

今度の連休じゃあ、だめかな?今日カラオケで疲れたし……。」


「そっか。わかった!GWでお泊り会か。

ウフフ。よし、プラン考えとこう。」


「そうだね。あと、Qtubeのことも樹くんと相談しないとだから。その話もGWでしようね!」


「わかった。早くGWにならないかな〜?」


「まだ早いよ。まあ、俺も楽しみだけど。」


そして、またキスをすることになった。

まさか、こんな短時間でキスをするとは…。

まあ、いっか。ふふ。


-------------------------------------------------------------------------------みなさんちょーお久しぶりです。なんともう4月。そして、来週からはGWですよ!

高校生なので、勉強が大変になってきたので、あまり遊べないんですけど……。

しばらくの間更新出来ずにすいません。

新学年になったり、家族のことで、全く書けませんでした……。

そして、もっと大事なことです。

作り置きしていたはずのデータがすべて消えました……………。

正直萎えました。まだ、この第4話しか、書けていないので、次の更新は1週間から1ヶ月って長いわ!

1週間でできるように努力します。無理だったとしても2週間で書きます!!

そして、レビューいただきありがとうございます。とても嬉しかったです!!!

また、誤字や雑字あれば言っていただけるとありがたいです。よろしくおねがいします。




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