お選び下さい
もふもふきなこ
世の中はこんなにも選択肢で溢れているのに。
「ごめんごめん、帰り際に演技指導されて遅くなっちゃった」
「全然いいよ、おつかれ」
行きつけの居酒屋は珍しく混んでいた。今時の個室席なんてものはなく、5卓ほどのテーブル席と4つの椅子が置かれたカウンター席しかない、いわゆる「こじんまりしていて雰囲気のあるお店」。店長が一人でこなしているので注文が運ばれてくるまでの時間は正直長い。でも全然気にならない。待ち時間を楽しめる相手といるから。
「もう頼んだ?」
「うん、いつもの焼き鳥とだし巻き。アキナが来て1杯飲み終わる頃にできあがるかなって」
「さすが常連」
「お前もだろ」
カバンをカゴの中に置き、脱いだカーディガンを椅子の背もたれにふわりと掛けてから座る彼女と俺は小学校からの幼馴染だ。小中高と同じ学校を卒業している。それでも別の大学に進み社会人になった今、自然と疎遠になるようなものだが、なぜか俺たちの友人関係は途絶えることなく続いていて、月に一度はお互いの都合を合わせてこの店で酒を飲む仲だった。
と言っても俺は今無職の身なので、ここ二ヶ月の飲み会の日にちはすべてアキナが決めている。
「はいお待たせビール二つ、いつもありがとね」
「ありがとうございます!今日お忙しそうですね」
「そうなんだよね~、まぁ今日くらいはありがたいかな。料理急ぐからちょっと待っててね」
そう言って店長さんがお新香の盛り合わせが載った皿をテーブルに置いてくれた。
「いつも待たせちゃってるからサービス」
「えっいいんですか?ありがとうございます!」
ゆるく巻かれた髪を肩に乗せ直しながら、満面の笑みで喜ぶアキナを見て店長さんは満足そうに厨房に戻っていく。その道中でも他の客から注文を頼まれていて、なんだか今日は本当に大変そうだ。
先日、緊急事態宣言が明けてようやく飲食店でのアルコール提供が許可された。よし来たと言わんばかりに店のビールを飲みに来たい人は沢山いるだろうと思ってはいたが、まさか平日の夜にまで大賑わいとは予想できなかった。
「週末でもこんなに混まないのにね。なんか違う店にいるみたい」
「こういう時客側の方が気を遣って注文しづらくなるよな」
「わかるわかる」
他愛のない会話を繋ぎながら互いのグラスを打ちつけて弾かせ、生ビールを喉に掻き込む。雑味のない爽快なアルコールが体内へ注がれていく。生き返る心地だ。
「はーやっぱり缶ビールとは違うよねぇ~」
「ウマイ。それしか言葉が出ない」
「それで?転職活動の方はどうなの?」
一気に酒がまずくなる。
「この顔で察してくれ」
「あ~、お疲れ様だ。この間面接受けるって言ってた会社は結構良さそうだったのにね?前と実技範囲も被ってたし」
「そうそう。いや、実際あそこすごい良かったよ。対応も丁寧だったし、わざわざ不採用の連絡時に理由まで話してくれてさ」
「えっ電話で言ってくれるの?珍しいね!web応募だったよね?」
「そう、だいたいメールでテンプレ回答なのにな」
「なんて言われたの?」
「技能的には問題ないって。ただ先に一人採用してしまったと」
「あ~それは・・・」
「でもな。募集内容には採用人数2~3人って書いてたしな。うん。まぁ・・・その人と俺ってなったら、負けたんだろな、単純に」
「技能的には問題ないってはっきり言われてるんでしょ?見た目もリクルート感あるし問題ないと思うのに…なにがだめなんだろ」
「それは向こうの判断だからな。自分の今までの努力が足りなかったと思うしかない」
「そっかぁ・・・正直私なめてたな。だって私たちまだ24歳だよ?若いし働けるし余裕で転職できると思ってた」
「それな」
「もう古いよそれ」
「流行る前から使ってたわ」
あはは、と笑いながらグラスビールを飲むアキナ。こんな暗い話題を誰かに聴かせようとは思わないのだが、そこはやはり幼馴染だからだろうか。どんな話でも笑って聞いてくれるという安心感がある。
「でもさ、前も言ったけどさ、」
きゅうりの漬物をぽりぽり頬張り、ごくりと飲み込んでからアキナは続けた。
「私この仕事してて思うんだよね。結局誰もその人の人格というか、その人自身を否定してるわけじゃないって。そんな悪意を持ち合わせている人は案外少なくて。ただただニーズに合わなかった、それだけ。私も選ばれたり選ばれなかったりするけどさ、いちいち傷つかなくなった。なんだろ、不合格に慣れてきたってのも勿論あるけど、それより相手が求めている大前提にそもそもハマってなかったり、タイミングが合わなかったりしているだけなんだって」
「・・・そう考えるとアキナはすごいな。こんなふるいに掛けられる思いを何度も繰り返しているのか」
「そだよ、他の人たちと違って一度選ばれたらそのまま辞めるまで働けるとかじゃないからね。作品終わったらまたオーディション。受かっても受からなくてもオーディション。私が嫌になるまでずーっとオーディション」
アキナは事務所に所属している役者だ。どんなに小さな役柄でも、アキナが出演する舞台は必ず観に行っている。
「そりゃもちろん私の実力不足が一番大きいよ。でもそれでも受かる時は受かっているからね、私の未熟さなんて知った上で使ってもらってるわけだから。向こうには向こうの事情があるんだよね、予算と実現の境目を役者で見極めてる。だから、自分はダメな奴なんだ~って過剰に落ち込まない程度に成長していかなきゃと思うよ」
「アキナがそう言うなら弱音吐けないな。そのメンタル尊敬する」
「いやいや私だってたまには闇落ちするよ。枕とかの話、普通に聴くし。なんであの人が主役?って思ったらあぁ、そういうことねって。頑張ってんのバカらし~って」
「えっ・・・」
仰ごうとしたグラスを持ったまま固まってしまう。
「そんなの本当にあるんだ・・・」
「あるあるある余裕である。まじで余裕である」
「・・・」
アキナと「そういう話」を一切したことがなかった俺は少し口ごもってから、嫌われないことを祈って疑問を口にしてみた。
「アキナにも・・・そういう話きたことあんの?」
「あるよ」
「!」
即答。
「やってないっての」
そしてアキナは苦笑した。
「別にそれをするメリットが感じられないし。恋愛すらしないで今まで打ち込んできたのにさ。それってさぁ、例えば頑張って筋トレして食事改善してダイエット続けてたのに、急に楽したくなって脂肪吸引手術するみたいなもんじゃない?」
「男に共感させる気のない例えだな」
「とにかくいいよ私の話は、恥ずかしい。そっちはどうなの?彼女とか」
これだけよく飲んでいる仲でも恋愛話をしたことがなく、不思議な空気が漂った。お互い自分の話を進んでするタイプではないからか、「訊かれたらなんでも答えるが自分からは話さない」といった会話の流れが基本だった。
「いや・・・」
そういう訳で、当然どう答えたらいいか分からず。思ったままを素直に口にすることしかできない。
「いたら月2でアキナと飲んでないと思う」
「そりゃ~そうか」
「それどころじゃないしな、今。転職活動で」
その時、ビールのおかわりと注文した料理が届いた。会話がぶつ切りになる少しの気まずさ。店長さんが空いたグラスを下げて戻っていくと、焼き鳥の盛り合わせとだし巻き卵の皿を食べやすい位置にずらしてアキナが口を開く。
「確かにどっちかに相手ができたらこの飲み会がなくなると思うとちょっと寂しいかも。気遣わないでお酒飲める相手他にいないし」
「うん。わかる」
「え、大丈夫だよね?もし今気になる人とかいて、誤解されそうとかだったらちゃんと言ってね」
「お前がそれを言うなよ」
笑い飛ばすと、アキナは何を言われているのか分からないという怪訝な顔を見せた。長い付き合いで、冗談が嚙み合わなかったのは初めてかもしれない。
「いやなんつうか…俺は基本インドアで出会いも少ないし、友達と飲みだって全然いかないし」
「え、そうなの?ゲームとか好きなのは知ってたけど」
「俺見りゃ大体分かるだろ・・・」
何故自分で自分の外見の客観的評価を告げねばならない。しかもアキナの前で。
「うん?よくわからないけど、話してて楽しいし、ふつうに女の子とかの友達いるんだと思ってた」
「いねぇーわ。それはアキナの方だろ。役者の人脈の繋がり方とかエグそうだしイケメンばっかだろ」
「顔立ちに特徴がある人が多いのは仕事柄当然だしなんとも思ってないよ」
「え、逆に珍しくね?嬉しいもんなんじゃないの普通?こないだの舞台だってドラマ出てる人と共演してたじゃん」
「だからってすぐ恋愛関係に発展するわけじゃないよね!お互い選ぶ権利があるし、これからって時にスキャンダルで騒がれたら最悪だし」
気付けばお互い酒が進んでいて、料理もそろそろなくなりそうなくらいだった。お互い酒で腹が膨れるタイプなので料理の追加は頼まない。
追加のビールを運びに来てくれた店長さんが厨房へ戻ったタイミングで、アキナが改まる。
「わかった。じゃあフリーってことね」
「そうだよ」
「なら付き合う?」
「・・・・・・」
耳を疑う。
「え、冗談?」
「じゃないよ」
「だってお前」
「好きだよ普通に。一緒にいてラクだし」
「恋愛しないってさっき」
「しなくてもいいってだけ。したくないわけじゃない」
「なんか‥え?なにこの流れ?それマジで言ってるの?」
「マジだし、逆にマジじゃなきゃだめなの?じゃあそっちはどうなの」
「・・・・・・」
妙に下唇が乾いて、少しだけ舌を出して潤した。
「それは…普通に…好きっていうか・・・そもそも付き合いたくない奴と頻繁に飲んだりしない・・・気がする」
「わかる。一緒。ね?心の底からどかんとあふれ出る愛情、とかじゃないでしょ?でも別に軽い気持ちなわけでもないでしょ?」
「確かに…そうだな」
相手が望んだ関係を築く。
思えばずっとそうしてきた気がする。がっついて拒否されたら立ち直れないし、そもそもそこまでして何かを得たいとも思わなかった。自分に関係性を先だって決める権利があるとも思えず、何かを成し遂げた経験がないのでそもそも自分に自信がない。
更にさかのぼれば物心ついた時から俺はそんな感じだった。次第に薄れゆく活発さと反比例して、学校では自己防衛を軸に立ち振る舞うようになっていった。能動より受動。発信より受信。誰かと比較され「劣」の烙印を押される前にするりとその輪から抜け出す、そのためには大きな功績は要らなかった。勇気なんて出したことがない人生だった。
劇的な悲劇や挫折があったわけじゃない。なんとなく凡人以下であることに気付き、なんとなくこんな自分が形成されてしまった。自分が悪人だとは思いたくないが、目に見えて傷つく人間さえいなければ多少のモラルは逸脱してもいいと思っている、どこにでもいる消極的人間だ。
そんなスタンスじゃ永遠に恋愛話とは縁のない人生だと受け入れていたが、まさかアキナが同じような価値観だったとは。女性とは何かにつけて情熱をはらんだ言動を起こさねば満足できない生き物だと思っていた。
「いいんだよ、大恋愛とかそういう時代でもないと思う。さっき話したじゃん、ニーズだよ、ニーズ」
アキナは優しく微笑んだ。俺を真っ直ぐに見つめながら。
「・・・えーと・・・じゃあ・・・」
途端に湧き上がる照れと恥ずかしさが、目の前の彼女を艶めかせて見せる。気持ち悪いと思われる前になんでもいいから発言しようとした時、俺とアキナの間にチョコレートソースがたっぷりのったパフェがどんっと現れた。
「おめでとう!」
「!?」
いつの間にか現れた店長さんに俺たち二人は言葉を失う。
「君たち付き合ってなかったんだね。いやいやめでたい、想い出の日になった!」
「え、え、聞いてたんですか」
「申し訳ないけど嫌でも聴こえちゃうね」
そう言われて店内を見渡すと、いつの間にか客は俺たちだけになっていた。確かにこの数分は、周りを見失うほどアキナとの会話に夢中になっていたが・・・。
「あ、ありがたいんですけど・・・店長さんこんなにいいんですか?私たち今日サービスばかりしてもらってるんですけど・・・」
未だに言葉が出ない俺に代わってアキナが喋ってくれた。
そして驚きの事実を耳にする。
「いいんだよ、この店今日で終わりだから」
「えっ!?」
俺とアキナの声が重なった。
「いや~君たちも何年も通ってくれて本当に感謝してるよ。ありがとうね」
「ちょっとちょっと、知らなかったですよ!教えてくれたらお花とか持ってきたのに!」
さすが舞台女優。そのあたりの気遣いのノウハウは染みついてる。
「なんか湿っぽくなるのも嫌でさ、身内以外には知らせてないんだ。さっきまでいた客は全員知り合い。まさか君たちが偶然今日来てくれるとは思わなかったよ」
『飲み会、今日と明日どっちがいい?』とアキナにLINEで訊かれて、何となく選んだ今日。もし明日この店を訪れていたら、シャッターの貼り紙を見るところだったのか・・・。
「でも、けっこう長いこと営業されてましたよね?いくらコロナの影響があったとしても、常連客は離れないと思うのに・・・」
「あぁ、ここの売上は意外と悪くなかったよ。客単良かったし、大した箱じゃないけどお客さんは途切れなかったしね。コロナはむしろ恩恵で時短要請に応じて補助金もらったおかげで働いてないのに結構儲けた」
「え~もったいない!ならどうして閉めちゃうんですか?」
(アキナ、結構グイグイ行くんだな・・・余程この店が気に入っていたのか・・・)
二人のやりとりを完全に他人事として俯瞰で聴いていた俺だったが、すぐに身を乗り出すことになる。
「駅前のビルにある『大騒ぎ屋』って居酒屋わかる?」
「もちろんです!打ち上げでしょっちゅう使ってますよ」
「あれ俺の店なんだよね」
「えぇっ!!?」
本日2度目の驚きハーモニー。
「ビルのワンフロアまるごとでめっちゃでかいじゃないですか!結婚式の2次会3次会で毎週賑わってるし」
「そうそう。あそこで売上あげてるからここでゆっくりのんびり利益重視で働けてたんだよね。店長も雇ってたからほぼ任せっきりにできてたし。でもあれだけ大きいとコロナの打撃がものすごくてね~。あっちは人件費もしゃれにならないから補助金程度じゃ家賃すらギリギリ。今回の飲食店補助制度はここみたいな小さなところは嬉しいけど、中途半端に大きい店では全く賄えないってわけ」
「そうなんですね・・・」
「ま~どっちが大事かって訊かれたら間違いなくこっちだよ。義理がたい常連さんいっぱいいるしね。向こうなんて毎月のクーポンやら広告費やらで完全に薄利多売で、いつ閉めてもいいやって感じでやってたから」
「じゃあなんで・・・」
「それはね、やっぱスタッフだね。彼らを見捨てられなかった。そんで色々考えたけど、少し小さい箱に大騒ぎ屋を移転して、俺が店長になって現状乗り切ることにしたんだ。今の店長は副店長にはなっちゃうけど、給料も待遇も変えないってことで快諾してくれた。俺がフルで働けば給料かからないし、彼らも責任者がいれば精神的に働きやすくなるだろうって思ってね」
「・・・・・・」
小さな居酒屋の店長と、大きな店の経営者とのギャップに言葉が詰まる。大騒ぎ屋には俺でも何度か行ったことがあるが、チェーン店の告知も見たような気がする。ということは他にも店舗があるということだ。長い間常連だっただけに驚いた。正直言って普通のおじさんで、とてもやり手な風貌には見えなかった。
俺の心の中に、
じわじわと黒いもやが浮かび始める。
【また成功者か。】
アキナからの告白に舞い上がっていた脳内が急速に冷めていく。一瞬、最高潮に幸せな気分になれたのに。また現実を突き付けられてしまった。
「そうだったんですね・・・なら私たち次からはその店に通います!」
「それは嬉しいよ・・・俺も毎日・・・いると思うから・・・」
「わかりました!じゃあ・・・ごちそう・・・た・・・お会計・・・・・・す・・・」
そこから先の記憶がなかった。
気付けばアキナのアパートの前に居た。
会計はちゃんと出しただろうか?家に着いたら財布の中身を確認しなくては。
「送ってくれてありがと、部屋に入れたいところだけど、めっちゃ散らかってる」
「いやいやいいよ。また今度会おう」
「ふふ。ありがとね。さっきも言ったけど、自己肯定感だよ!もっと自分に自信もって、私の彼氏なんだから!じゃあおやすみ!」
手を振り返す。帰路中の会話もまるで思い出せなかったが、アキナの様子を見ると特段おかしな言動をしていたわけではなそうだったので安心した。
アキナの姿が見えなくなってから、踵を返して歩き出す。少し寒くなってきた。はぁと溜め息を吐けば、わずかに白く染まり、街頭に照らされて消えた。
大事にしていた自分の店を、従業員を守るために閉める。
もっといい方法は色々あったのかもしれないが、店長さんが納得する方法はあれしかなかったんだろう。
理由。
選択に必要な理由。
逆に理由さえ出来てしまえば簡単に決断されてしまうんだ。
「・・・」
『自己肯定感だよ!もっと自分に自信持って!』
あの店は捨てられた。
未来の俺と同じ。
今日、ずっと幼馴染だったアキナが彼女になった。
幸福に包まれたのはわずか一瞬で、今や目前に奈落の底がそびえ立っているような恐怖と諦めに支配されていた。なぜなら未来がわかるから。
これから色んな経験と出会いを重ねるアキナは、いずれ相応の男と知り合って、その包容力に自然と惹かれていくだろう。あるいはふと気づくだろう。その時、今自分の隣に居る冴えない男との違和感が浮き彫りになる。優しいアキナは長い時間をかけて悩み、やがて選択するだろう。
(それか先に、バレるんだろうな)
俺が他社のソースコードを盗んで懲戒解雇になっていることを。
だから再就職ができないという事実を。
(あの時はどうしようもなく追い詰められていた。でも普通はやらない。どんな状況でもやる人はやるしやらない人はやらない。殺人と同じ。俺は殺人犯と同じだ。これでもう、生涯この世のゴミクズであることが確定してしまった)
誰にも言えていないことを尚更アキナに打ち明けられるはずがない。言えるなら悩んでいた時に相談している。
(自己肯定感とか、もうそんな場所にすらいない犯罪者だって知ったら…アキナはどんな顔するかな)
家まであと少しのところで、アキナから通知がきた。
『さっそく予定合わせて出かけよう!公園でお散歩とかしようよ~』
「・・・」
(公園…か)
優しいな…。
以下の種類からお選びください。適切な選択肢にマルをつけなさい。テーブル席かカウンター席かをお選びください。ソースをお選びください。オプションをお選びください。コースをお選びください。ご一緒にセットはいかがですか?犬と猫どっちが好き?アバターをカスタマイズできます。任意保保険はつけますか?行き先を選択して下さい。どっちの服が似合う?サイズはどうされますか?おすすめはこの娘です。ご希望のお取引をご選択ください。
(世の中はこんなにも選択肢で溢れているのに、俺の未来は・・・)
終
お選び下さい もふもふきなこ @chimimi1020
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます