オラたちエコロジスト サステイナブルな社会を

三人の男たちが会議を開いていた。


その中の身なりの良い、いわば貴族か伯爵かといった感じの紳士が口を開く。


「君たちはSDGsということを考えたことがあるのか。


私たちに重要なのはサステイナブルな生活だ。


つまり、考えなくていけないのは、この地球上の資源には限りがある、ということ。


無計画に使い続けたらなくなってしまうのはあたりまえ、 森林は砂漠化し、いつか石油だってなくなってしまう。


人間だって同じだ!!君たちはあまりに自分勝手すぎるぞ。」


すると、相手の男が口を挟んだ。

こちらは紳士と違い、ボロを着たおぞましい醜い顔をした男である。


「しかし、オラ達も生きていくためには仕方がなく、、、」


伯爵風の紳士はその言葉を遮り、男に冷たい視線を送って続けた。


「そもそもだ、お前たちのライフスタイルに問題があるのだ。


だいいち噛んだ相手まで同じになるのだろう。


お前たちが一人の人間を噛む。


そうすると、二日後にはお前たちが2人になる。


三日後には4人のお前たちが誕生ってわけだ。


これじゃあ、 人間なんてあっという間にいなくなってしまうぞ!!ゾンビ男!」



「そんな言われても、オラたちだって、 生きていくには食べていかねえと・・・・。


それに、伯爵、あんただって、人間を殺すという意味では同じじゃねえべか。それにあんたらはオラたちと違って、一人で何人も食うべさ、なあ、ドラキュラ伯爵。」


ゾンビ男に指摘されて、ドラキュラ伯爵は一瞬言葉につまった。


その会話にもう一人の男が口を挟んだ。


「へへへ、お二人とも大切な地球資源の人間を勝手に食い尽くすようなまねはよして欲しいもんだね。


俺たちみたいに、共存共栄が一番さ、 エネルギーが必要な昼は人間資源を節約し、夜は活動する。


これこそが未来の本当のエコってもんだね。」


その言葉に、ドラキュラ伯爵とゾンビ男は、すこし気落ちしたように、


「まあ、そうだな、オオカミ男の言うとおりだ。。。。人間は大切にしないとな・・・限られた資源だからな・・・。」

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雨天喜蛙之介の超速ショートショート @utenyakaerunosuke

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