第3話 美シキ桜ノ花言葉

確かその日は今日みたいに空は澄み切った青空を見せていて、

桜が舞っていたと思う。

寒くもなくて、暑くもない、まさしく春のような日だった。


「ねぇっ次はお花畑に行こうよっ!!」

彼女は華やかな笑顔をふんわり咲かせてそう言った。

彼女はいつも花がたくさん咲いている場所に行きたがったんだ。


「うん!いいよ。行こっ」

私も花が好きだったから彼女の誘いにいつもYESと答えていた。

この日もいつも通りの道を通って、

なんの変哲もない会話をして、

花を見に行くはずだったんだ。


でも、


あることが起こってしまった。


信号が青になって2人で横断歩道を渡っていた

その時だった。


桜が先頭を歩いていて、

何かわからない歌を口ずさみながら向こうへ渡った。


私はふと右を向いた。でも、私の視界には

鉄で出来たトラックの表面しか見えなかった


そこからの記憶がないけれど、

気づくとそこは病院で、

母からの言葉で私を絶望が襲った。


「桜ちゃんとは、もう遊べないかもしれないわ。」




なんでこんなところに桜がいるんだろう。

でもただ退院しただけか、と私は軽く考えて置くことにした。

「そうだ!俺ら今から演劇部の予約取りに行くとこだったんだけどさ、桜取っといてよ!」


「はぁ、?えぇ〜…もう!しょうがないなぁあ!!」

じゃあねと手を振り私たちのもとを去ると楓が言葉を紡いだ


「あぁ、桜は演劇部なんだよ。」

そう説明を足して。

「そ、そう、」

「ん?どうした?」

楓は、桜のことを知らない。

引っ越してしまってから桜と私は友達になったんだから。


でも、事故当時の記憶だけどこかに置いてきてしまったかのようになくなったのだ

もしかしたらほかのことも忘れてしまっているのかもと思うとキリがなくて、


ただ今は桜との再開を嬉しく思っていた

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花ワ紡ガレ空へマウ @nesyaao

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