第15話

「はじめに、彼と何をしていたのですか」

アリスは龍牙を見つめたまま質問を始める。その瞳は決して嘘は許さないというような色をしていた。

「だから、何もしてねぇって!ただ道を教えてもらっていただけだ」

「そうですか……」

アリスは龍牙の返答に少し考えるような素振りを見せたが、すぐに次の質問に入った。

「2つ目。彼は何を言っていましたか?なんでもいいです。言われたこと、教えてもらったこと、全て教えてください」

「だから、俺の部屋への道だって。お前マジでしつこい」

龍牙はだんだんと苛立ち始めて来た。

しかしアリスはお構いなしだ。

「……。それは嘘ですね」

アリスは龍牙の返答を聞いたあと少し黙っていたが、ゆっくりと口を開いてしっかりとそう言った。

「はぁッ。お前何いってんだよ。ほんとに何もねえって」

「いえ、それは嘘です」

アリスは龍牙の言葉をさらさら聞く気も無いようで、問答無用というような顔をしている。

「私、言いましたよね。嘘は許さない、と。でもあなたは嘘をついた」

「だから、うそjy……」

「どうやらお仕置きが必要のようです」

アリスはそう言うと龍牙にゆっくりと近づいて来た。

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