01-03-07 周 宣王・幽王

 厲王れいおうが死ぬと、子の「宣王せんおう」が立つ。臣下に賢人たる「召穆公しょうぼくこう」「方叔ほうしゅく」「尹吉甫いんきっぽ」「仲山甫ちゅうざんほ」らを召し抱え、内外を整え、しゅうを再興させる。


 が、その子の「幽王ゆうおう」が立ったとき、側妾の「襃姒ほうじ」に入れあげてしまう。襃姒が笑おうとしなかったので、幽王は彼女をどうにか笑わせようと手立ての限りを尽くしたが、だめだった。

 あるとき「蛮族襲来」の狼煙が上がり、これを助けるため諸侯が軍を率いて救援にやって来た。だがその狼煙は手違いによるもので、実際に蛮族の襲来があったわけではない。これを見て、褒姒が初めて大笑いした。


 幽王は正妃であった「申氏しんし」及び太子の「宜臼ぎきゅう」を廃し、襃姒を妃に、子の「伯服はくふく」を太子にすげ替えた。

 宜臼は母のふるさとである「しん」に亡命。幽王は申氏の父「申侯しんこう」に宜臼を殺すよう命じたが、聞き入れられない。そのため征伐の軍を立ち上げようとした。

 それを聞き、申侯は犬戎けんじゅうと手を結び、幽王に攻撃を仕掛けた。幽王は「蛮族襲来」の狼煙を挙げたが、諸侯が救援に赴くことはなく、かくて幽王は「驪山りざん」の下で犬戎に殺された。




詩経 大雅 雲漢

https://kakuyomu.jp/works/1177354054918856069/episodes/16816700426319587771

この詩から宣王を称揚する歌が続きます。


まぁただ、宣王ってそれほど名君じゃなかったらしい、と言う話もあったりするんですよね。そういう君主をあえて「中興」で止めてる辺りに、曽先之の思想が垣間見えるのかな、なんて。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る