01-03-08 周 褒姒

 襃姒ほうじについては、その出生がやけに詳細に書かれている。


 それによると、の時代に二体の龍が宮殿の庭に下り来たり、「我らはほうの二君である」と宣言。その口より霊薬をもたらしたという。

 夏やいんの時代にいたってその霊薬は固く封印されていたのだが、しゅうの時代となり、誤って開ける者があった。霊薬はイモリに変化し、近くにいた童女に潜り込み、彼女をはらませてしまう。そうして生まれた女の子は、速やかに捨てられた。


 宣王せんおうの時代に、このような童謡があったという。「檿弧箕服えんこきふく(粗末な弓矢と衣服)が、ああ、周を滅ぼそう」。

 すると、たまたまそういった服装の者がいたので、宣王は彼を捕らえようとした。


 彼はなんとか追っ手から逃れると、その道すがら、悲しそうに泣く捨て子に出会う。彼女を拾い、二人は「襃」の国に逃れた。幽王ゆうおうの代にいたり、襃人に何らかの咎が発生。道ばたで捨てられていた例の少女が王に差し出されることとなった。


 その少女こそが、襃姒だ。



詩経 小雅 正月

https://kakuyomu.jp/works/1177354054918856069/episodes/16816452218754389405

ストレートに「周は褒姒が滅ぼした」とか言われてて、もう……

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