第32話 サンタクロースの秘密
夜のおとうさんはサンタへ変身し、子どもたちのためにプレゼントを配ります。
純粋無垢な子どもたちはサンタクロースを信じており、何とかサンタクロースに会ってお礼をしたいと言っていました。
私は毎年念には念を入れて、サンタクロースのコスプレをしてからプレゼントを配ります。あの年、それが役に立った年、不覚にもトイレに起きてきた息子と鉢合わせになってしまったのです。
「サンタさん?サンタさんだよね?」
「良い子は寝る時間だよ サンタさんは忙しいからまた来年!」
「あれ?お父さん?お父さんだよね?」
どうやらコスプレ程度では誤魔化せない模様。
妻の元へ行きコスプレを脱ぎ捨て、ベッドの下に隠したあと地面に倒れているフリをしました。
「お母さん サンタクロースのお父さんがきたよね?」
「お父さんは来たけど急に倒れたのよ」
「えっ?」
「サンタクロースは見てないわ」
「お父さんはサンタクロースじゃない……?」
サンタクロースも父も信頼しており、別の存在だと信じているが、状況的には同一人物……
息子の頭は混乱し、合理的な解答を導き出そうと必死に頭を回転させていた。
……結果驚きの新説が生まれたのです。
サンタクロースは精神体のような状態で、各家庭の親の身体に憑依し、全世界にて同時多発的にプレゼントの配布を終わらせるのだと言う。
すべてが成り立つ結果を考えたらこうなったらしい。
人間の発想力というのは凄いなと思いました。
日々 おしゃんしゃい @urawaza
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