第5枠 配信と彼女

翌日、春輝は配信を始めて麻維を待っていると

日曜日だからだろうか、配信を始めたばかりなのに

前日とは比にならないぐらいの人が入ってきた。

だが、まだ麻維の姿はない。


配信を始めて少しした後、彼女は現れた。


【ごめんね!招待してくれてたの気づいてたけどご飯食べてていけなかった!】

と麻維が言った。

約束通り麻維に歌ってくれるか聞くと、うん!と彼女は言った。


彼女が歌い始めた途端、衝撃が走った。

曲は、誰もが知っているであろうあの曲だった。

【確かこの曲って原曲はかっこいい雰囲気で、

歌いたいと思ったけどAメロのゆっくりとした曲調から

転調してテンポ速くなるから難しいんだよなぁー】

と春輝は思いつつ聞いていた。


そんな春輝だったが、途中からそんなことを忘れて麻維の歌声に聞き入っていた。


他の視聴者も驚いた様子で、コメントやアイテムが飛び交っていく。


そんな中、サビに入った。

Aメロ→Bメロ→サビに連れて

難しくなっていくこの曲の特徴をまるで忘れさせるかの如く

麻維の歌声は透き通った色をしていた。


1曲歌っただけでこの場を魅了し、

最早、彼女の世界。

いや領域とも呼べるこの空間は

彼女に引き込まれていった。


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煌めきの明日 みゅおん @myuon0119

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