どれ程の『下準備』をしたのだろうか

この作品を読んだ感想を端的に述べるなら、「作者に頭が下がる思い」である。

所謂、現代知識無双を限界まで煮詰めると、この様な作品が出来上がるのだろう。
作中の主人公たちが異世界を救うため『下準備』というチートを与えられた様に、作者がこの作品を書くために、どれ程の教養、執筆経験という『下準備』が必要だったのだろうか。
しかも主人公たちにはその下準備のために精神と時の部屋が与えられたのに、作者は(恐らく)我々と等しく流れる時間の中でそれを成し遂げるのだ。

この、文字で頭をぶん殴られるような読後感はこの作者の作品ならでは。
これ本当にライトノベルか?重厚すぎる!
既にシリーズ刊行されているあっちも大概だけど。

読者諸兄には是非ともご一読頂きたい。
ただし、もう他の現代知識無双ものが読めなくなるかもしれないので、その点は留意されたい。

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