接客業を”天職”と感じられているのがよく伝わる、読み手のことを思いやるような丁寧で心地の良い文章でした。
ご自身の体験と、説明書きの按分もよく配慮されていて、自然にスルスルと読めました。
お人柄が伝わってくるような作品にほっこりしました。

お身体に気をつけ、健やかにお過ごしいただけたらと、陰ながらお祈り申し上げます。

素直な表現と感情に飲まれない客観的で優しい視点で綴られた体験記でした。
一見すると雇用主や男性客に都合のよすぎる女性像で心配になりますが、
最終話を読むと納得できました。
この最終話にいろいろ詰まっているように感じます。
情報を出す順序など配慮されていて、知的ながらとてもわかりやすい文章です。

男女問わず、人生の早いうちに読んで欲しい文でした。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（141文字）

とても素直なタッチで書き下ろされた短編作品で、作者の真面目さや品の良さがよく伝わるエッセイです。風俗嬢体験という話題、誰もが興味をそそられるお題である一方、ともすれば詳細の描写まで踏み込みすぎると趣味的な作品になってしまいそうなところを、作者はさらりと心地よいエッセイに仕上げています。ただし、このエッセイを読んで「おもしろそう。自分もやってみよう！」と思った人がいたら要注意です。苦労話の類、裏の部分はこのエッセイにはありませんので。

風俗での体験談ですが、とても素直に実体験を描いており、好感がもてます。ご本人は普通のかわいいお嬢さんなんだろうなって感じが出ていて、素敵です。

　業界に飛び込んでみて、私のこの「お客様に喜んでいただきたい、お互い楽しいプレイにしたい」と思う気持ちは風俗嬢向きではないかと思いましたし、これまで私が悪いことだと思って隠してきた、男の人やセックスが好きな気持ち、性への関心が強いことなどは、強みになる。隠さなきゃいけないどころか、逆に喜ばれる！　というのを感じてとてもうれしかったんです。さらに、入店したその月からお店のランキングに入ることができたため、「これは天職では！？」と強く思いました。
　これらは私が根っから真面目な性格をしている故だと思います。きっと、真面目な人間が風俗嬢をするとこうなる、という顕著な例です。　（本篇より）

「一話読もう、真剣に」に企画主です。小説多数の中、エッセイでのご参加ありがとうございました、歓迎です。

　淡々とした部分もある、丁寧な書き口に引き込まれ、自然と最後まで読めました。
　人柄の滲み出る、良い文章だと感じます。エッセイとしての形態の強みと、内容とが噛み合い、面白さを生み出しているのかと思われました、良いギャップとも呼べましょうか。

　書き物、実生活両方面、今後ともご活躍をお祈りします。