空気感というべきか。あたかも、自分自身がこのしゃぶしゃぶを家族と共に囲んでいるかのような、そんな感覚を抱かせてくれる素晴らしい作品です!本作は、家族でしゃぶしゃぶを囲む、要約すればそれだけの内容だ。しかし!この、場の空気や人の想い、さらには読了感……。まさしく、筆舌に尽くし難い!“芸術”というレビューが過言ではないことを、是非皆様にも味わっていただきたい!
しゃぶしゃぶ。およそ人が聞いても、食べ物しか浮かばない。そこに在りし日の面影を、湯気のように儚く、くべる描写。食欲そそる描写。どこか物悲しい物語。お見事、ここに賞賛を。