本作「落下速度を計算できない恋」
タイトルがまずステキです。
作者様の感性に、毎回作品を読むたびに唸らされます。
今作のタイトルの意味、読んでいくうちに理解できると思います。
我々、読み手は主人公亘一君や、ヒロインである姫(あえて通称でよばせていただきますが)の視点から、その意味を理解していくのですが、周囲にとっては突然始まった恋のようにも見えてくる。
複合的な視野で見れば二人は両片想い。でもその想いを当然、可視化できるわけもなく。だから読者は知り得ても、彼らは知り得ず。ジレジレハラハラしていく展開は、作者様の手腕ですね。
甘々な描写が苦手とコメント返信や近況ノートでお話をされていましたが。作者様の魅力の一つ。行間の想像を刺激させてくれる。書き込みすぎない。だからこそ、本編完結後の番外編(スピオフ)がさらに魅力的に映えてくると思います。
問:計算できない「恋」の解を求めよ
解:第一話 亘一(こういち)をまず読むこと。あなたなりの落下速度を求めてください。一緒にジレジレしましょうね?