*第65話 若草の姉妹
「私が貴方達のお母様なの?」
カイエント城に幾つかある応接の間。
その内の一つでエルサーシアと、ちびっ子サーシア達は対面した。
なるほどっ!
若草の頃のエルサーシアだ!
当然だけれど。
「あぁ、お母様・・・そうです。」
「やっと・・・やっと会えた・・・」
「夢にまで見た、お母様!」
「お母様ぁ~~~」
はらはらと駆け寄り足元に崩れる。
挿絵:https://kakuyomu.jp/users/ogin0011/news/16818023212283631769
教会で買い求めた肖像画に向かい、朝な夕なに語り掛けた。
その人が今は目の前に居る。
「サーシアのクローン体ですね。波形が同じです。
デーデルンの聖女と言うのが、この子達なのでしょう。」
ルルナが冷静に分析する。
「今までどうしていたの?聞かせて頂戴な。」
「はい!お母様!」
デーデルンの研究施設で育てられた事。
カヒ・ゲライスを父親だと思っている事。
聖女一家と戦って勝利すれば、母親と一緒に暮らせるようになると
教えられて来た事などを語った。
「でもお母様と戦うなんて嫌!」
うんうん、嫌だよね。
「だから迎えに来たの!」
そうかそうか、迎えに来たんだね・・・
あれ?
「一緒に帰りましょう!お母様!」
話が変な方向に曲がったぞ!
「これからはずっと一緒ね!」
おぅ!サイコパ~ス!
さすが!サーシアのクローン!
どうする?サーシア!
答えはいかに!
「嫌よ、面倒くさい。」
イエ~ィ!クイ~ン・オブ・サイコパ~ス!
「駄目よ!そんな事させないから!」
「
「邪魔しないで!」
「殺すわよ!」
「『グシャリ』」
エルサーシアの重力魔法が若草姉妹を押しつぶす。
「うげっ!」
「お、お母様~」
「つ、
「も、
「私の可愛い娘になんて事を言うの?」
虎の尾を踏んでしまった。
「御免なさい~」
「許してお母様~」
「リカちゃん助けて~」
「いやぁ~無理ですぅ。」
格が違い過ぎる。
確かに彼女達は優れた素質を持っている。
サーシアのクローンだけの事はある。
だが違うのだ。
彼女達は転生者では無い。
日本語を使いこなせなければ、能力を十分に発揮する事は叶わない。
遺伝子の発現率だけでは無いのだ。
魔法は奥が深いのだぁ~
「私の娘になりたいのなら良い子になさい。」
「なります!」
「良い子にします!」
「お願いお母様!」
「漏れちゃったぁ~」
「いいのですか?サーシア。」
「えぇ、構わないわよ。」
どうにも他人とは思えない。
実際に歳の離れた五つ子の様なものだ。
家族に迎え入れるのも
「ここで一緒に暮らせば良いわ。」
だが、そうするには一つ片付けなければならない事が有る。
その問題を避けて通れはしない。
そう・・・
「パンツは朝昼晩で履き替えなさい。
もちろんお手洗いへ行ったらその都度に替えるのよ。
良いわね?」
「はい!お母様!」
いや!それじゃないからぁ~
「
「どうしたの?」
「
***********
「
モスクピルナスで放置プレイ!
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