*第48話 ルルナ怒る!
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挿絵:https://kakuyomu.jp/users/ogin0011/news/16817330668370373046
あまりの事に驚いたエルサーシアが、
大きな音を立ててカップを落とした。
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密輸の一件が解決するまでは、コイントとの取引が停止されたのだ。
どれもエルサーシアの大好物。
それを
「この私に喧嘩を売るなんて良い度胸ですわ!
あら、どうしたの?ルルナ。」
ひびの入ったカップを胸に抱いてルルナがさめざめと泣いている。
「これはサーシアと契約10周年の記念に特注したカップなんですよぉ~」
「まぁ!それは悪い事をしたわねぇ。
今度一緒に工房に行って新しいのを注文しましょうね。」
「絶対ですよ!いつ行きます?明日ですか?それとも今から?」
「そうね、ちょうど王都に用事が出来たから、今から行きましょうかしら。」
憲兵隊本部に事情を聴きに行くついでにロイペの工房に寄る事にした。
**********
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ロイヤル・テッペン・ハーゲン本店。
その工房でルルナは崩れ落ちた。
染付に使う顔料が品切れで、注文の受付が出来ないと言われたのだ。
コバルトブルーの深い色合いを出す為には、
ロイペではコイント産の呉須に
「あれじゃないと駄目なんですよ。」
マイスターは
ルルナもそこは心得ている。
それでこそ一流品が作れるのだから。
マイスターの話では在庫分だけでは、新規の注文を作る量が足りないそうだ。
1セットの茶器を作るのに、最低10セット分を作り、
その中から納得の一点を選ぶのだ。
ルルナに
「精霊王様にお渡しするのならば、完璧な物でないといけません。」
あの繊細な形と
「あぁ・・・何という・・・」
それもこれもテロポンのせいだ!
憲兵隊はまったく役に立たなかった。
例によって商人は何も知らず、現場の担当者が行方不明だ。
おのれ!テロポン許すまじ!
「サーシア、この一件は私が仕切ります!」
「え、えぇ、お任せするわね。」
ルルナが燃えている。
「そやけど、どないしますのん?」
コイントに生産拠点がある事は判ったが、誰が関わっているかは一切が不明だ。
だがルルナにはそんな事は関係ない。
証拠なんか要らない。
疑わしきは潰す!
「十二支を総動員します。
うひゃひゃひゃひゃひゃ。」
怖ぁ~い
ルルナ怖ぁ~い
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