第2話
決まったクラスに行き席に着くと周りはさっそく友達を作っていてこのままいけばまた中学と同じ運命を辿ってしまうと少し感じてた。
しかしそんな僕にも春が来たみたいだった。
なんとこんな僕に後ろからこえをかけてくれる人がいた。
僕は驚きとうれしさで振り返るとあいつだった。
そう佐伯雪乃だった。
「天弥ー--」
「一緒のクラスでよかったー。」
そして僕の顔に抱き着いてきた。
そのことにより悟ってしまった。
そう今この瞬間クラスの男子を敵に回したということに。
「こんなところで抱き着くのはやめてくれよ」
「・・・ごめん」
雪乃の顔がみるみる赤くなっていった。
あまりのうれしさに考えなしで飛びついてしまったんだろう。
幼馴染の僕ですらかわいいと思ってしまった。
しかし甘やかしてはダメだと自分の心の中ではわかっていても陰キャという生き物はかわいいには弱いのだ。
「いいよ。次から気おつけてよ。」
そういって軽くほほ笑んだ。
すると雪乃の顔がさっきよりも赤くなって小さな声で返事した。
「わかった。・・・」
すると先生が入ってきた。
みんな席に座るように促した。
俺も席に着くようにしたが気のせいかもしれないが中学に比べてあまり痛い視線がないのはなぜだろう。
今までだったら雪乃がさっきのようにくっついてきたら必ず舌打ちくらいあったが今回はない。
考えてもしょうがないのでこのこと考えないようにした。
適当に先生の話を聞き、今日はリクリエーションだけで終わった。あのー
さすがに雪乃以外の人と話しかけないとまずいと思い後ろに座っている女の子に声をかけることにした。
「あのー君は部活とか入ったりするの?」
そう聞くと彼女は鋭い目つきで
「あなたにとってそして私にとって関係ある話?」
「いやー-別に関係はないかもしれないけど」
「じゃあ話しかけないでくれる。」
そういって彼女はいってしまった。
俺の内心はもうズタボロになってしまった。
こんな時彼女がいればーなんてもう涙目にすらなっていた。
さすがに今日は精神的にきついと判断し一人寂しく帰ることにした。
この高校から家まで徒歩で30分とかなり歩かないといけないため今日は気分転換にいつも通ったことのない道から帰ることにした。
すると先ほど鋭い目つきで僕の心ズタズタにした子が他校の生徒に絡まれていた。
ここで彼女を助けたらそのあとムフフの展開がまっているかもしれない。
だがここであえて助けない方を選択する。
おっと待ってくれ。
これは決して怖いから見て見ぬふりをするのではない。
そう自分の心にいいかせた。
その場を去ろうとした。
けどいいのか?これじゃああの頃と全く変わらないじゃないか。
いつも逃げて逃げてその結果友達も彼女もできなかった。
ここであの子を見捨てればいつもと変わらないに日常がまた来るだろう。
けど変わるって決めた。あれは嘘だったのか。
違う!
俺は変わるって決めたんだ!
「あのすいません。その子僕の彼女なんでやめてください。」
強く言おうと思ったがこれが精一杯だった。
「なんだ。こいつ。」
「陰キャがしゃしゃんなよ」
俺より体格がよく怖かった。もうイチかバチかで女の子の手を取って逃げることにした。
「逃げよ!」
そういって強引に彼女の手を取って逃げた。
「おい!こら待てー」
後ろで聞こえてくる。
とにかくがむしゃらに走った。
大通りに出たときには他校の生徒はもういなくなっていた。
「大丈夫?」
そう聞くと彼女の肩が小さく震えてた。
よほど怖かったんだろう。
そう思い小さな公園のベンチに行き、座らせて自販機で水を買い落ち着かせようした。
「もう平気だよ。」
そういうと彼女は僕の顔見て泣き出してしまった。
一回もモテたことがない俺が高校でだんだんモテてく話 @yuzuhealth
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