第6話 初めてのクエストのはずが運命の出会い?中編

グェェェェェ




「よし!今のいい連携だっだんじゃない?」




グウゥゥ~


「…姉さん、お腹すいたんだけど」




「ボクもお腹すいたな~」




―もうお昼か、二人がお腹すいたって言ってるし…




「じゃあこの近くにあるアーラム村でご飯食べようか!」




―やった!!




ふふ 二人ともかわいい




~アーラム村~


ムシャムシャ……


「メイル…フィリア…あんまり食べすぎないでよ、お金の問題もあるし、何より村の人がビックリしてるでしょう…」


手に持ったたくさんの料理を凄い勢いで食べていく妹達に伝える




「わかってるわよ姉さん…ムゥ」「エミ姉、ボクもっと食べたいのに…うぅ~」


ほっぺたを膨らませて睨んでくるメイルとフィリア




二人とも小さいときから食い意地がすごいんだよなぁ〜




じー


メイルから視線を感じる


―メ、メイル?どうしたの?




「姉さんは食べないの?」


どうやら心配されてしまった


「私はお腹すいてないんだ」


ホントは太りたくないだけなんだけど…




―ふ~ん…パクパク




凄い勢いで食べていく


案の定、店主が驚いてる。




「二人とも、すごい食いっぷりだな、こんな美人さん二人と美少年、この村にいたか?


もしかして村の外の人か?」


そう屋台の店主が聞いてくる




「私が美人なんて~そんなこと…あるかも?」




「あ?ボクが男の子だって?もう一度行ってみろ」


―あっヤバい…フィリアがキレてる、メイルは喜んでるけど…




「えっ!?あっと…その私なんか悪いこと言いましたか?」


あぁ…店主さんが委縮してしまってる…


とりあえず止めなきゃ




「はい!!私たちは村の外からで~」




―フィリア我慢して、気持ちはわかるけど店主さんからしたらあなたは男の子にしか見えないんだから


小さな声でフィリアにささやく。




「エミ姉、だって…だってさぁ…ボクは女の子だよ」


フィリアはいわゆるボクッ子ってやつ?だ。姉の私から見ても、完全に男の子にしか見えないっていうのは内緒…




きゃぁぁぁぁぁぁ




―なに?!


突然悲鳴が聞こえた


悲鳴が聞こえた方向に振り向くとそこには明らかに普通のゴブリンとは違うオーラをまとったゴブリンが居た




「ゴブリンがなぜこんな所に?!普通ならダンジョンにいるはずなのに…姉さんどうする?」


メイルが聞いてくる




―とりあえずこのゴブリンを倒さなきゃ




「私が援護するからメイルとフィリアは攻撃をお願い!村の人が逃げる時間を稼ぐよ」




「わかったわ」「うん」




このパーティーでの役職は私が魔法使い、メイルは、弓使い フィリアは戦士


なのでいつも私は後衛から支援をしながら支持している。




―グラビティ!!


重力魔法、私が得意な一つの魔法、これでいつも動きを止めてメイルがダメージを入れてフィリアがとどめを刺す、このパーティーの必勝パターンだ。




いつもの魔法の呪文を聞くとメイルが弓を放ち、フィリアが腰にある剣を出し、勢いよくゴブリンに飛び込んでいく。




剣を大きく振りかぶり腹を切…れなかった


剣と矢、両方ともはじかれた


「ヤバい!!なんで…こいつボクの剣が通らない」「弓も刺さらなかった。こいつ相当固い」






―やはりお前らか




ん?だれの声?




「お前らが俺の部下を殺したのか?」


これは…ゴブリンの声?


喋っているの?




「えっと…ボクたちは殺してないですよ」






「嘘をつくな、さっき攻撃したとときみたいに部下をそうやって殺したのか」


―何言ってんの?このゴブリン、さっきから部下を殺したとか。こういう時は逆なでしないように丁寧に…




「ゴブリンさん人違いじゃないかな?とりあえず話し合おうよ」




「姉さん!! 危ない」






ドコォォォォォォォォォォォン!!




キングゴブリンが持っているオノを振り下ろす。




うわぁぁぁ


とっさにゴブリンの攻撃から避けた。




話し合いは無理っぽいな




「姉さん火が…」




―え?


振り向くと村の建物に火がついていた。もう一度武器のオノを見てみると火をまとっていた、何かのスキルなのかな…オノから火が引火したのか。




どうしよう…






「エミ姉どうする?ゴブリンにボクの攻撃が通らなかった。」




火をつけられてしまった…私たちがこの村を助けることはもうできない


理由は水系の魔法を私たちでは使うことが出来ないから




ならやることは一つ




―倒さなくてもいいから、私たちは村の人が逃げれる時間を稼ぐよ






「わかった、でも姉さん、相当厄介な相手だぞ、少なくとも私達ではレベルが違いすぎる」




「ボクが時間を稼ぐ、その間にあらゆる魔法などで攻撃して」




俺を無視して話してんじゃねぇ




ドコォォォォォォォォォォォン!!




くっ…


確かに…この威力…初心者冒険者がレベルじゃない。


妹たちのためにもやれることはやらなきゃ




ポツ…ポツ




―雨?こんな時に?




「くっ何故、水が降って来る」


もしかしてこのゴブリンは水が苦手なのか




「クソっ」


またオノを振り下ろすが




ドコォォォォォン!!




(やっぱりこのゴブリン水が苦手だ…明らかに動きが遅くなってる)




―メイル!フィリア!今だよ!攻撃して!!




「わかった」「うん」




二人そろって攻撃していく


さっきよりも攻撃がもろに入ってる…このまま行けば勝てる




「よし、とどめだぁぁぁぁ」


フィリアが剣を大きく振りかぶりとどめを刺しに行く




バァァァァァン!!!!


片手でフィリアの剣を止める


「うそでしょ…何でいきなり動けるように…」




雨が止んじゃった…




「少し動けなかったぐらいで人間ごときが調子に乗りやがって…もう怒った…お前ら全員殺す」




「フィリア!!逃げて!!」




ゴブリンは持っているオノを振りかぶり一直線に振り下ろす




―ダメだ…間に合わないフィリア!!やめてぇぇぇぇぇ!




「死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」




ギィィィィィィィィン!!!!!!!!




「なんだ?何が起きたんだオノが弾かれただと」




「ギリ間に合った…大丈夫か?美少女さん」




えっ?





〜あとがき〜

第6話ご覧頂きありがとうございました


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勇者パーティーから追放された俺が美少女姉妹のパーティーを助けたら誰一人俺から離れない件 オニギリ @onigiri1024

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