花言葉 スイセンノウ

 夏の庭は鮮やかな花と一緒に、青々とした葉が生い茂りますよね。暑さに負けずつやつやとした葉が輝いているのを目にすると、気持ちが良いものです。

 そんな中、白っぽい葉が生い茂っていると、気になって見てしまったりします。


 ガーデニングをする方は、庭の印象に遊びを持たせるため、シルバーリーフの植物を配置するそうです。

 シルバーリーフとは、葉や茎の表面にふわっとした産毛があり、白っぽく見える種類の植物の総称です。先日話題にしたサントリナや、8月26日の花『スイセンノウ』は、好まれてよく植えられるシルバーリーフのようですよ。


 余談ですが、私の実家で植えていたシルバーリーフは、ラムズイヤーでしたね。

 20年ほど前に、うちの庭にも「アクセントになるから植えなさい!」と大量のラムズイヤーを持ってきたことがあります。それが大繁殖して大変なことになったんですけどね。


 さて、今日の『スイセンノウ』の学名はSileneシレネ(マンテマ属)になります。由来は諸説ありますが、ギリシャ神話のSilenusシーレーノスにちなんでいると言われてます。


 シーレーノスとは、ギリシャ神話に出てくる半人半馬の種族になります。ケンタウロスとは異なり、人の姿によく似ていて、尻尾や耳が馬である種族のようです。

 そのシーレーノスにシレーニという名の者がいました。

 シレーニは酒神ディオニューソス(ローマ神話ではバッカス)の従者で、いつも酔っぱらって泡だらけだったそうです。

 シレネ(マンテマ属)の植物には、粘液性の分泌液を出すものが多く、それを泡まみれの姿にたとえたと言われているようです。


 なお、和名である『スイセンノウ』は漢字にすると酔仙翁です。可愛らしい赤い花なのに、なんで酔っぱらいなのかなと思ったんですよね。どうやら、ギリシャ神話を意識して、赤い花を酔っぱらって赤くなった顔に見立てたようですね。

 それと、日本には中国を経由して入った花なので、中国で仙人に例えて、この文字になって入ってきたのかもしれません。


 酔っぱらいの名前をつけられた『スイセンノウ』ですが、その花言葉は『私の愛は不変』です。

 紅色の花が次々に咲き、長い期間楽しませてくれることから、この言葉がついたようですよ。

 愛らしい花を見かけたら、ちょっと休肝日を思い出して、飲みすぎ注意を心がけるのも良いかもしれませんね。

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