第2話 彼と彼女2
ぷッ、、はははははははは
他所様の実家で、深夜にも関わらずあたしは大笑いしてしまった
「笑い事じゃねえよほんとにっ」
頬がアンパンマンになるくらい殴られた彼の話がツボにハマった
「マジでDV反対、非核三原則に加えて欲しいよホント」
げんなりとするように呟いた
「んでもさ、それなりに付き合いがあって、話を客観的に聞いてる人からしても、それは殴られて当然だって、、ぷっ、、普通って」
「じゃあ嘘つけばいいのかよ」
口を尖らせて煙草に火をつける彼
「いや、そうじゃなくて、そこまでの間に距離をもっとあけるとかさ。言わずとも分からせるとかさ、あるでしょー」
「言うは易しだ」
「なんで?」
「拒絶するほど嫌いとか嫌悪感あるわけでもない。だから難しいんだ。別に普通なんだから。」
「普通普通って、普通好きねあんた」
「つうか、そこは女の子のほーが有利だよなー」
羨ましげに見ながら言う
「なんで?」
「多少キツくあしらったって女の子が男にする分には咎められたりとかねーだろ。男がすると当人だけじゃないし、その場や周囲の空気にも影響する。」
へー意外と色々気にしてんだ
そっか、普通だもんね
周りも嫌いなら気にせずズケズケ言うし、行動するか
「なんかあんたまーまーいい人なのに拗らせてる感あるねー」
「俺は拗らせてない、周りや状況が勝手に拗れるだけだ」
3本目のビールのプルタブを開けながら言った
ふと、急によぎる
なんか今更だけどこの話聞いた事あるような
「ねえ、そいえばあんたどこの学校?」
この応えを聞いてあたしは納得した
あるよーなどころか
同じ学校だった
割と大きな大学だから、知らない奴なんてごまんといる
「あたしもそこなんだけど」
「え?」
「ちょっと待てよ、なんで同じ学校なら、わざわざあの子は地元に俺らを連れてきて合わせたんだ?別に向こうでいいだろ」
「それはあたしも思ってるって」
「明日聞いてみないことには分からんってことか」
全く訳が分からん、と彼は飲み終えた缶を袋に入れるとその場で横になる
もう朝の4時だった
「そっちのベッドで寝てくれ、風呂は1階、冷蔵庫もなんかは入ってるから適当に使って」
そう言うと直ぐに寝てしまった
変なやつ
洗面台でメイクを落として着替えてあたしはお言葉に甘えてベッドを借りて寝ることにした
タオルケットを彼にかけて、電気を消して
ラブソングはいらない みなみくん @minamikun
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ラブソングはいらないの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます