第8話 とりあえず諏訪湖一周
とりあえず
長野県のほぼど真ん中に位置する諏訪湖
その諏訪湖の近くに住んでいるバイク乗りなら
必ずやった事がある と言っても過言ではないはず
諏訪湖の湖周は約16kmで ぐるりと囲むように道路が整備されていて
湖上花火大会で有名な諏訪市側は温泉宿泊施設が多くて渋滞しがちだけど
対岸の岡谷市側は比較的車の流れが良くて
クラッチの繋がりやシフトチェンジの感覚 6速まで入れての走行やブレーキの効き等
一通りの事を試せるし一周30分位なので試運転にはもってこいなんだ
ついでと言ってはなんだけど もう少し諏訪湖周辺について説明すると
湖周にジョギングロードとサイクリングロードも整備されていて 桜やマルメロの木が植えられている ヨットハーバーや公園や足湯 漕艇庫があってレガッタが行われている 天竜川の起点となる釜口水門 遊覧船や水陸両用バスがあって ジェットスキーやウィンドサーフィンも出来るし ワカサギ釣りなんかも出来る 春は桜 秋は紅葉がキレイで 天気が良い日は遠く富士山も望める
諏訪湖は周りをぐるりと山に囲まれていて 南の山梨県方面以外はどこに行くにも
山(峠)を越えなければならないんだけど 逆に言えば峠天国って事
バイク乗りの聖地なんて言われているビーナスラインへのアクセスもバッチリ
ただ標高が高いから 寒さ対策はたぶん北日本並みに必要だし
冬はかなりの量の雪が降るから基本バイクは冬眠させる事になって 1年の内バイクに乗れる期間は実質7ヶ月くらいかな
バイクに乗れる期間が限られる事もあってか
少し時間が出来たから
とりあえず諏訪湖一周
朝晩は寒くてダメだけど 暖かい昼間に
とりあえず諏訪湖一周
冬眠明けに春が待ちきれずに
とりあえず諏訪湖一周
バイクの調子が見たいから
とりあえず諏訪湖一周
みたいな事になるんだと思う
そんな訳でオレはバイクメンテを終えて 試運転の為に
とりあえず諏訪湖一周 していた
結果から言うと各部調整の効果は絶大だった
レバーの角度を変えた事で操作しやすくなり
この辺でクラッチが繋がるといいなと思うところでクラッチが繋がり
まだ革が固く 足に馴染んでいないブーツでもシフトチェンジしやすくなったし
ペダルを気にせず自然に足をステップに乗せれる様になった
正直言って ここまで変わるとは思わなかったって言うくらい乗りやすくなって
無駄にシフトチェンジしたくなるくらい気持ち良い
さらに
操作のしやすさだけじゃなくて
不安なく運転出来るって自信が持てて このバイクを信頼して大丈夫って
気持ちまで変わるんだ
メンテナンスする→バイクが調子良くなる→バイクに気持ちよく楽しく乗れる 3段活用だ
クスダさんが言っていた
「バイクってちょっとしたことですげぇ変わるから」
ってこう言う事か
そんな事を考えながら乗っていたら
もうすぐ諏訪湖一周終了だ
オレはこれから何回
とりあえず諏訪湖一周 するのかな
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