第6話


(ここは・・・何処だろう?

確か僕はベッドで寝てたはず・・・)


僕は当たりを見回した。

6畳ぐらいの部屋で壁は真っ白。

扉が1つあるだけ。

しばらく考え込み扉を開けることにした。


(大丈夫!これは夢なんだから。

命の危険はないはずだ。)


自分に言い聞かせながら扉を開く。


(・・・小さい頃、遊びに来てた公園?

懐かしいな。

そういえば、ココで誰かと遊んだような・・・?)


《おい!女男!》


ビクッ‼︎

身体から血の気が引いていく。

僕は声のする方に、ゆっくりと顔を向ける。

そこには、小さかった頃の僕と

その頃の僕よりも遥かにガタイのいい男の子、

それと愉快な子分共が立っていた。


《お前本当に×××付いてんのか?笑》


血の気が一気に引いていく。

心臓が信じられない速さで動き

冷や汗が止まらない。


『これは夢だ!これは夢だ!これは・・・』


下をむき何度も何度も言い聞かせる。

足の震えが止まらない。


《俺らが確認してやるよ!有り難く思えよ‼︎笑》


『やめてよ!いやだ‼︎やだ!お願い・・・誰か・・・助けて・・。』


小さい僕が泣きながら助けを求める。


(助けたいのに・・・足が言うことをきかない。

助けなきゃ・・・分かってる・・・分かってるのに・・・!)


「また、お前らか‼︎」


声のする方を見ると女の子が仁王立ちで立っている。


《げっ⁉︎○○だ‼︎逃げるぞ‼︎》


ガタイのいい男の子は子分を連れて逃げて行く。


「大丈夫?また、アイツ等にイジメられたんだね・・・。」


泣いている僕に女の子はそっと手を差しだし起き上がらせる。


「もう大丈夫だよ♪私がついてるから!

一緒に遊ぼう♪」


『・・・うん♪』


2人で手を繋いで歩いて行く。

その後ろ姿が霧の中に消えて行き目が覚める。

起きると涙が頬をつたう。


『はぁ〜〜〜・・・』


大きくため息をつく。


(なんて夢だ・・・くそっ。

・・・それにしても、あの女の子何処かで・・・。

ダメだ‼︎思い出せない‼︎)


はぁ〜・・・っともう一度ため息をつき思い出すのを諦めた。


ドンドンドン‼︎‼︎


「お姉さんきたよ〜。」


(また、来たのか・・・。

毎日毎日よく飽きないもんだな。)


クスッと笑い今日もお姉さんの一方的な話を聞く。



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ある日のクマ @mai0514

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