【霊能力後輩と狐の少女】

幽見、霊音、時雨→2年生


怪異シリーズにしようかとも思いましたが、そこまでホラー味がしないので……。

学校で流行ってる呪いを調べるために3人がとある山に登る話です。

ちなみに色々わけわからない部分がありますが、伏線とかそういうのではないです。

困惑系ギャグの一種だと思ってください。

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時「久しぶりの依頼。それも外なんて面倒だな……」

霊「ちよちゃん先輩、意外とちゃんと部長出来てますね」

幽「2人とも気を抜かないで。ちょっと幽霊の数が多すぎるな……」


時「俺は見ようと思わないと見えないんだけど、そんなに多いの?」

霊「幽見の霊視能力は、隠れていたり、意識が弱い幽霊も見えてるからね。普通の超能力者よりも見えてる幽霊の数は多いはずだけど……」


時「見える幽霊が多いってことは、死体とかそういう気配を感じやすいってことだよな」

幽「……いや、ここは特殊らしいよ」

霊「なに、特殊って? そんなに多いの? ……私も見てみたけど、ちょっと多いぐらいじゃない」


幽「幽霊だけじゃない。強い呪いや良くない気配を感じる……」

時「良くない気配ね~。今のところただの山道だけどな」


霊「幽見、ちよちゃん先輩は、呪いの原因を調べて来いって言っただけだからね。解呪や原因究明までは言われていないんだから、下手に首ツッコんじゃ駄目よ?」

幽「わかってるよ」


時「なぁ、あそこに見えるのって、人か? 人じゃないやつか?」

霊「……人じゃないわね。幽見」

幽「わかってるよ。2人とも、僕が話してみるから、ちょっとまってて」


幽「あなた、神様ですよね。狐の神様ですか?」

?「……************」


時「なぁ何言ってるかわかんないんだけど。人の言葉通じないタイプ?」コソコソ

霊「私の能力で守ってるのよ。こういうのは関わるだけでマズいことになるパターンもあるからね」


幽「なるほど。事情は分かりました。僕の知り合いが呪われているのですが、そのことについては知っていますか?」

?「************」


時「神様はなんて?」

霊「呪いとは関係ないみたい。ただこの山に住んでるだけの神様ね」

幽「残念だけど、とくに手がかりもなさそうだし、もう少し調べる必要がありそうだよ」


時「もうお話は終わりか? この山、調べていいって?」

幽「山に住んでるだけで、ここが神様の物ってわけでもないからね。調べるのも嗅ぎまわるのもおすきにどうぞだって」


時「神様って意外と軽いな。お礼とか言った方がいい?」

幽「いややめておいた方がいい。下手に信仰心を持ってると思われると、面倒ごとになるから」

霊「思い切り目の前で面倒ごとになるとか言っていいのかしら!?」


幽「さてと、もう少し山を登って調べてみようか」

霊「一応聞くけど、その狐面の女の子が腰かけてる祠みたいなのって呪いとは無関係?」

時「何かしらのオーラを発してるのが分かるんだけど」


幽「……? 狐面の女の子? そんなのいないよ?」

時「は? 今お前が話してた神様だよ」

霊「その子が神様なんでしょ?」


幽「この祠自体が神様なんだよ。そんな都合よく実体をもって存在するわけないでしょ」

時「じゃあこっちの狐面の女の子は何……?」

霊「まって、しぐれん。この子、生きてる子だわ」


時「……生きてる子? じゃあ、ただここにいる子?」

女の子「人をかってに神様呼ばわりするんじゃないわよ!!」トコトコ


霊「あ、どっか行っちゃった」

時「……どういうことだったんだ!?」

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