『宝くじで大金を手に入れた男は、巨象に家を踏み潰された。その結果、象が踏んでも壊れない家をたてようとする』 あらすじを読むだけで涎が出ました。これはおもしろそうだと。 ナンセンスなんですが、話の壊れ具合がちょうどよく、物語として破綻していません。 それを可能にしているのは、テンポのよい文章だと思われます。 私も、こういう作品が書けたらなあ。 読む人を楽しい気分にさせる作品です。
この男も、この物語も、そして読者も。読み進めているうちに何が正しくて、誰に非があって、結局どうすればよかったのかわからなくなってしまう。この男はお金を手にして、本当に幸せになれたんだろうか?あの象がしでかしたことに責任を取るべきだったのは結局誰だったのか?問題における最適解も、彼らが抱える根本的な問題すらも見失ってしまう見事な一作でした。
ある貧乏な男が宝くじに当選し、大金を手に入れた。孤独を感じた彼は、家を購入しようと決心した。色んな家を建てます。しかしある日、巨象にこわされてしまいます。メッセージ性ある、童話のようなお話でした。
読みやすく短い文字数で怒涛の展開!!最後まで予想がつかないことの連続でした。コミカルで明るく、しかしどこかがおかしい世界とその住人たち。(昔アリスを読んで育ったような、かつての子供たちに特に読んでほしいです…!)象……好きです……。