第49話 アニメ12話『兄妹』



 前回のアニメ11話『布石』は、小説2巻の第4章『想夫香』を2つに分けた前編かと思ったら、違っていた。どうやら第4章『想夫香』は3つに分けられて、今回の『兄妹』はその真ん中となるようだ。


『後宮の烏』の小説は7巻27章仕立てとなっている。

 果たしてアニメではどうなるのか。

 かなり忠実に小説にそってアニメも構成されているので、そう考えれば30話は越すと思われるのだが。


 私がこれほどまでにアニメ『後宮の烏』の放映話数にこだわっているのは、小野不由美さんの『十二国記』の例があるから。


『十二国記』のアニメはとんでもないところでぷつんと終わってしまった。

 続編が作られるのかと思ったがついにその気配もなし。


『後宮の烏』のファンとして、あのようにはなって欲しくない。


 アニメ『後宮の烏』は、絶対に小説の最後に書かれているあのシーンで終わらなくては。囲碁好きの私としては、その想いは特別に強い。



 ところで半年前ほどのことになるのだけど、たまたまアニメ『十二国記』をテレビで観た。「あら、懐かしい……」とちらっと観るつもりだったのだけど、ずるずると最後まで観てしまった。


 やはり『十二国記』は面白いなあ。


『十二国記』と『後宮の烏』、本家の中国を凌ぐ中華ファンタジー小説の名作として、いつまで読者に読まれ続けて欲しい。





 さて、今回の12話『兄妹』では、からすの兄というふくろうが現れて、人間の少女の体の中に烏を閉じ込めることとなった経緯を語った。

 

 皆さん、理解出来ましたか? 

 私は理解出来ました!(笑)

 さすが、小説を2回読んだだけのことはあると、自分で自分を褒めてやりたい。


 そのうえに、鳥部とりべ星烏ほしがらすが、小説の中ではどうしてああいうふうにずっと烏妃に絡むのか、理解できていなかったのだけど、今回の梟の言葉でこちらも「ああ、そうか!」ってわかった。嬉しい!




 ところで神さまの名前が烏とか梟だと、ものすごい形態の烏や梟のラストボスを想像してしまうのだけど。


 たとえば烏だと、ヒッチコックの映画「鳥」みたいに、何百何千羽という烏を意のままに従えて人を襲うとかいうふうに。


 でも、白川紺子さんの『後宮の烏』では、そういう思い込みは捨ててしまって、烏も梟も神さまの名前くらいに理解して読み進めたほうがよいようだ。


 そのうえに烏という神さま(人の呼び方は烏漣娘娘)は、好奇心が強くて情にもろく物事を深く考えるのが苦手。

 

 そのために初代烏妃となった女にあっさりと騙されて、その半身を人の体の中に閉じ込められるという失態を犯してしまう。


 アニメ『後宮の烏』のオープニングに出てきて夜空を飛んでいる烏。


 神さまといういかめしさも神々しさもない。

 その楽しそうな顔は、少々お馬鹿さんにも見える……。


 そう、そういう感想で正しいのです。(笑)



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