第41話 『後宮の烏』7巻を読み終わりました



 アニメ『後宮の烏』も、先週の土曜日で第2話となりました。

 自作小説『白麗シリーズ』の③の執筆が一区切りついたので、録画していた1話と2話、続けて視聴しました。


 第1話は3度、第2話は1度、繰り返して観ました。


 第1話を3度見たのは、原作を読んでいるものだから……。

 それもかなり思い入れを込めて熟読していたので、バイアスがかかっているから……。




『後宮の烏』の世界観や登場人物はこんな感じと自分の頭の中に作り上げているものがあるので、それがどうしてもアニメを純粋に楽しむことを邪魔します。


 やはりその通りに1度目は、「ちょっと違う?」と頭の中でいっぱい「?」が点滅し、2度目はその点滅が消えて、3度目はアニメ『後宮の烏』を純粋に楽しむことができました。




『直感や経験に頼りがちな人は、自分が間違いを犯したときにそれを認識しにくく、自分が正しいと思い込む傾向がある』


 そのような言葉をどこかで知って、私は小説を書くものの自戒としています。


 カクヨムで拝読させていただいている作品。

 作者さまにとっては全身全霊を込めて完成させた最高の作品なのですから、あだやおろそかに読み流すことはしないと、心に決めています。拝読の過程で、自分は何を吸収できるかと、常に考えるようにしています。


 好きと嫌い、おもしろいとつまらないと単純に2つに分ける癖がついてしまうと、小説を書く感性が薄っぺらくなりそうな気がします。




 まあ、そういうことはこれから視聴を続けながらおいおい書いていくとして、今回のエッセイは、ついに『後宮の烏』を完読したことについてです。


 このエッセイを再開するにあたり『後宮の烏』の1巻<雲雀公主>の章を読み始めたらやめられなくなり、あれよあれよという間に5巻まで再読して、それから6巻と新しく購入した最終の7巻まで読んでしまいました。


 何度も書いてきたことですが、白川紺子さんの『後宮の烏』の始まりの展開は、後宮内恋愛や後宮に出没する幽鬼退治というミステリー仕立てとなっています……。

 しかし、実際はそういうお話ではありません。


 烏妃という存在の謎が明かされていき、最後は神と神の戦いで収束する世界観の物語です。それで6~7巻は、恋愛ともミステリーとも離れてかなり難しい世界観の展開となっています。


 私の書いている中華ファンタジー小説『白麗シリーズ』も、紹介文には大人な女性向け微エロ満載を強調していますが、(笑)、本当のテーマは天から落ちた主人公の少女は何者であるのかという謎と、彼女が下界の中華大陸をさまよう理由を解き明かしていくことにあります。


 そのために、『後宮の烏』の6~7巻の展開と描写はとても役に立ちました。


 とくに神々の戦いのシーンを自然描写として表現している部分は、これから何度も読み直して、自分の血や肉としたいと思っています。

 



 ……ということで、次回からまたこのエッセイは白川紺子さんの『後宮の烏』から拾った語彙集に戻り、それから時々、アニメを見ての感想を挟んで書いていきます。


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