第2話 その頃の楽しみ

高校生の時の私にはもう一点難点があったように思う。

とんでもないヒモ男の存在だ。

私は最初のセックスを知らない人としてしまったという話を、知らない人に相談してしまったのだ。

恒例の如く、次の週末に渋谷で会うことになった。

その時の私はほぼ純粋無垢な真っ白な女で、頭の中も真っ白だったので、極当たり前のように東京観光に専念した。


そして落胆したのは帰宅してからである。

次会う時にセックスしたいと言うのだ。

その当時の彼と今同い歳のわたしは思うが、相当頭がおかしいと思う。

そんなこんなで、私はそいつに気持ちも、お金も、体も、全部を捧げてしまった。4年間も。


ホテル集合で、お金はいつも私持ち。事後の食事代も私持ち。

でも好きだった。彼にしか身も心も委ねられなかった。

結局彼と会うには、セックスをしないと会えないのだ。駅で待ち合わせすることも、普通の買い物も、普通に手を繋いで街を歩くことも。何も出来ない。

ホテル現地集合、現地解散なのだ。

必ずコンビニ横のホテルプラージュである。

彼とセックスする為に、知らない人とセックスをする。そしてお金を貰う。

本当に矛盾していた高校生時代だった。


結局、そいつを捨てた後も、セックス=お金の概念が抜けるはずもなく。

高校を卒業した私は、フリーター兼デリヘル嬢になった。

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