地震と寺田寅彦先生

島尾

あの名言

 昨日午後10時41分、東京のほど近い地点を震央とする地震が発生した。

 

 震度が最も大きかったのは、まさかの東京23区。俺は四国在住だから無関係だったはずなのに、ほぼ首都直下地震という現実に怯んだ。


 Twitterのフォロワーは、時計が落ちただけとツイートしていた。一方で目黒ではマンホールから水が爆出スプラッシュアウトしていた。


 俺はあの言葉を思い出す。


「天災は 忘れたころに やってくる」


 寺田寅彦先生が詠んだ、かの有名な俳句だ。



 思えば、あらゆる巨大地震が発生する直前、俺は何も考えていなかったと振り返る。何も考えずにグダグダしたり、無意識にポカーン(´⊙ω⊙`)として作業していたり、そういうときにあの「ピロロンピロロン ピロロンピロロン 緊急地震速報です」と同時に大きな揺れがやってきたと振り返る。


 これは決して法則ではない。人間が呆けているときに大地震が起きるメカニズムなど、誰がどうやって解明できようか。


 昔は、「オオナマズが地面を揺らす=地震」という神話が信じられていた。今は「プレートが動く=地震」と信じられている。


 だが、俺たちは昔も今も肝心なところを見逃しているのだ。


 なぜ、その時刻その場所でオオナマズが動くのか? あるいはなぜ、その時刻その場所でプレートが動くのか? だ。


 寺田寅彦先生の説は、すなわち人間が呆けているからという風に読み取れる。ここでいう人間とは、一人二人ではない。特定の地域の人間全員が、揃いも揃って呆けている、ということだ。今回は東京周辺の関東だった。


 未来に、多量の人間が一斉に呆けている時刻場所において地震が発生する、と解明されるだろう。


 だが防災はできない。


 人間はそもそも、救い難いほどにとんでもなく呆けた状態で生活しているからだ❗️


 

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地震と寺田寅彦先生 島尾 @shimaoshimao

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