第3話後編 名前

一年半ぐらい振りの更新です


経験値1000倍と言うと大ネズミ一匹で2000経験値になるわけか…

…じゃが、それで物を動かす、果てしてお前が言うように強いのか…

大王国タルマニアの国王、ビヨンド・タルマニア…と、その息子、アルタ・タルマニアは僕のスキルについてなにやらすごく熱心に語っている。

あのう…なんで僕について、レベル1の僕について語ってるんですか?

2人がこっちを見つめる

なになにこわいこわい!そんなに見つめないで〜!

いやいや、興味深い魔法にはつい熱くなってしまうんだ…と、タルマニア王子のアルタが言う。

ふむ…使えんこともないが……相当な修行が必要…この少年にできるものか…

…こんなことが現実にあっていいのか……この2人はどこの国でもすごく有名、スターだ。そんな人たちの会話の話題にされているのか…

あっ、その…アルタ…さん?様?に質問なんですが…

はいはい、なんでしょう。あと、アルタでいいよーん

と、軽い口調で返事をするアルタ

このスキルでも…このスキルでも、魔王軍に勝てる?

大声でそれもすごい自信げに

君は魔王軍に勝てないよ!

と言われてしまいビヨンド国王が

そうじゃな。勝てん、お前にはな

と二度突きされて涙目になっていたらアルタが

…そう、”現時点では”だけどね♪

…現時点!?と言うことは…勝算はある…?

父上にはわかんないと思うけどね〜

とアルタが言うとビヨンド国王が

なんじゃとアルタ!ワシはこの者の心配をして”勝てん”と言っておるのじゃ!

ごめんね〜。タルマニアの歴史は浅くて父上が建国した新しい国だから、父上は魔法に小さい頃触れてなかったから魔法の考え方が違うんだよ〜

…確かに、タルマニアは一代でものすごく発展して、世界でも有数の大国になったのは知ってる。でも、それがなんで魔法に触れないことになるのかがわからない。

…あーなるほどね。”特権”を知らないのか

……特権?

そっ!王族には特権があんのよ、3歳から能力と名前を授かるんだ

ヘ〜なるほど、だから王族の人たちは強いのか…

おっと、話がそれたね…では!魔王軍を倒す作戦を教えよう…それは……

修行することで〜す!

拍子抜けした。まるででっかい岩が実は風船だったくらいの驚きと期待はずれ

あ、今大したことないって思ったでしょ?今にわかるよ、コレが君が見てきた”地獄”よりさらに恐ろしいことだと言うことを…

アルタが指をくねくねさせながらニヤニヤして言った

今推薦状を書くね♪明日の朝、大樹の国マボアザにテレポート・ゲートで送るから、そこの”ショーケ”っていう青い髪で耳の形が特殊な女の人に会って、3ヶ月修行してきてね!君ならできるから!じゃあおやすみ!”シーグ”!

推薦状がペラペラと床に落ちる前にアルタは自分の部屋に光の速さで入っていった

…行っちゃった…

…ゴ…ゴホン、すまないね、シーグ。息子の代わりにワシが部屋に案内しよう…

ビヨンド国王から客室へ案内してもらい目を閉じて今日のことを頭の中で整理してから眠りについた…

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僕はレベルが上がらない ハルバード @harubird

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