桃 オリジナル イベント
ぷるるるぷるるる
深夜2時に玄関前の電話がなる。
僕はなんだなんだと思いながら駆け寄る。
急いで電話の前へと行き、電話を取る。
「もしもし?」
僕から呼びかけると
『モモちゃん………………モモちゃん…………………………』
と意味がわからなかった。
モモちゃんは僕が飼っている動物の名前だ。
なんでこの人が知っているのかは不明だしそういう意味もわからない。
20秒程待っても返事がないためその沈黙を破り捨てるかのように電話を切った。
(こんな時間に掛けてきた癖に何もないのかよ)
少々苛立ちを覚えつつ、僕は戻った。
最後の一段というところで足に痛みが生じた。
ひりひりと痛みが広がって行ったが僕はそれを無視し足を前に出した。
その瞬間、キュッと音がした瞬間僕の見ている景色は反対方向に向いていた。
「あれ?」
そうマヌケた声を出し、あわあわとしたが一瞬にして頭に痛みが来た。
目の前が真っ暗になり、体の感覚はほぼ無になる。
痛い、そんな感覚は5秒程続きやがてなにもしなくなった。
幻聴が聞こえる。
『桃、桃!!』
と。
ツーと言う音と共に聞こえる幻聴だった。
また少しすると意識が朦朧としてきた。
目の前が歪んでいく、そんな感じ。
アニメのようにぴよぴよとひよこが回っているかのように目の前がぐらぐらとする。
(ああ、意識……失うんだな)
そう察っせる程までにわかりやすく、長かった。
そういえばさっきの幻聴、桃と言っていたよな。
桃を食べれば意識を失うのを回避できるかもしれない。
そう思った僕はあたまを抱えながら意識を集中させる。
痛みはないものの体は弱っている。
その証拠に足が小鹿のようにぷるぷると震えている。
「桃……桃……」
記憶に意識を集中させ、桃を探す。
見つけた。
そう思い、桃を手に取った。
何もない反応はない。
ああ、終わった。
そう思い僕はバタリと倒れ込む。
意識を失う直前、僕をじっと捉える目玉を見つけたがきっと幻覚が見えたんだと思う。
きっとそうだろう。
Thank you for reading!
25分で作るのほんと疲れたあ
解説
実はこれ主人公はネズミなんです。
そう、屋根裏を駆け回るネズミです。
まず「ぷるるるぷるるる」と言うのは屋根裏が開く音です。
じゃあなぜモモちゃんかって?
このモモちゃんと呼びかけていたのはその人の娘なんです。
娘が主人公を殺そうとするお母さんをとめようと叫んでいる→そのおかげで少し大丈夫だったがお母さんの仕掛けたトラップによって足を痛める。
そのあと完全に引っ掛かり全身を痛める→それにより体が反対側になる→お母さんが主人公を捕らえたことによって真っ暗になる→明るい場所にだされた→そこがキッチン→キッチンの桃を探す(妄想で)そしてお母さんが覗き込んだところで終了。バッドエンドです。(「桃、桃」と言っていたのは娘が歎いているところです)
いやー難しいですね、作るのって。
意味が分かると怖い話・怖い話 鼎ロア @Kanae_Loa_kisei
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。意味が分かると怖い話・怖い話の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます