真琴!真琴!真琴!

@tatsuyasatonaka

第1話

真琴は新しい原稿を書いていた。東京スターズを目指していた、山口康太への応援演説だった。東京の帝国ホテル。東京ラビットズが破産して、5年。新たな、旧ラビットズドームの所有は、千葉ラッツが含まれていた。そこに、山口康太が背番号1で千葉ラッツから、電撃移籍。そこで、旧ラビットズ財閥は、日本、ジャパンの大財閥、入団一年目の、上川優一族を頼った。要するに、野球界の、日本再編だったのだ。山口康太は。今日も、北海道足方のビールを飲む。真琴も、みかん箱を卒業して、3ヶ月。相馬と浮気をしていた。ホテルで交わる、23歳の真琴と、23歳のプロ野球選手は今日も、不安だった。子供が生まれないか。

「相馬の野郎、浮気しやがって。」

中村真樹は今日も、飲んでいた。21歳。1993年、10月20日生まれ。

「新年号は、令和。」

阿部首相が、発表してから3日。

真琴は今日も笑顔だった。

真琴!真琴!真琴!

「素晴らしい青空の中、今日も、真樹は、康くんのために飲みます。」

「元東京ラビットズ、山口康太選手が、千葉ラッツから、東京スターズに移籍できますように。」

「真樹は、至って、まともです。」

「相馬信様を返せ!」

「まあまあ出来上ちゃって。」

中村真樹の隣に、沢村一樹くんが来る。

「僕だって、康太くんに、真琴さんを取られたから。」

「黙れ、世界のピカソ。」

「酔ってる。酔ってる。」

それこそ。真琴。真琴。真琴。

「僕は、東京スターズを立ち上げます。」

そう、切に願いたい、真琴の婚約者、康くん。(プロ野球選手。沢村賞2回。)

「相くん。」

「いけません。お嬢様。」

相馬信。(まこと)は言う。ホテルで。

「帰りましょう。」

「はい。」

ワインを持って、帝国ホテルを後にする、相馬信と、末広真琴。

真琴!真琴!真琴!

「先輩。頑張ってください!」

「何を。」

「真琴ちゃんとの復縁ですよ。」

「あっ、ああ。」

「思えば、3年前。」

「山口さん。山口さんー。」

そう言って、紅白歌合戦に出場した。

でも、当時はまだみかん箱のままだった。

「相馬太郎。」

「僕は信じると書いて、まことです。千葉たまざむらい監督!」

「山口さんー。」

そして、無事、真琴の出場する、題94回、紅白歌合戦は、幕を閉じた。プロ野球再編と、平成の終わりが決まった年だった。

そして、真琴の芸能生活も、みかん箱芸人を卒業をする時が来た。

「真琴!真琴!真琴!」

沢村一樹が言う。

「いっくん。」

「僕が書いた、(無限真琴編)だよ。」

「煉獄さ〜ん!」

「お疲れさまでした!」

相馬信が、煉獄太郎を演じる。千葉ラッツのシーズン末の仕事だった。

「これが、あの映画か。沢村一樹君が参加を、した・・・。」

「はい。その名も・・。以下省略。」

「康くん!」

「真琴ちゃん!アドリブ駄目よ。」

「はい!」

「僕は、東京ラビットズを退団します!」

山口が言う。

「えー僕も、長年、先発を務めた、中継ぎ陣は退団しようと思います。」

「東京ラビットズの沢村さんまで。」

「僕は、東京スターズを立ち上げます!」

「いいぞー。」

「石丸さん・・。」

そして、山口が立ち上がる。

真琴!真琴!真琴!

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